1.電子投稿原稿執筆要領(A

  原稿種別:論文(研究論文・技術論文)

1.1.はじめに

本要領は電子投稿を行う論文(研究論文・技術論文)の執筆について規定する.

1.2.論文原稿の構成

(1)原稿は投稿規程に定められた下記項目のものが順番に構成される.

[1]原稿表紙(投稿フォーム) 

[2]英文要旨、キーワード

[3]英文要旨の和訳,キーワードの和訳

[4]本文

[5]図・表のキャプション(題名)一覧表(※英文,和文の両方を作成,本誌中では図表のキャプションは英和文の
  二段書きとする)

[6]図・表(写真は図に含める)  

  (2)論文原稿の長さについては下記の通りとする.

    原稿の長さは投稿の段階で下記の1)~3)の合計が投稿規程に示す刷り上がりページ数となる.

     1)論文題名,著者名,英文要旨,キーワードで約0.5ページを要す.

     2)本文は投稿原稿(26字×25行)4枚(2600字)で刷り上がり1ページとなる.

     3)図・写真・表に関しては高さ82mm,幅82mmの場合に6図/ページ,高さ82mm,
       幅170mmの場合に3図/ページを目安とする.

     4)掲載ページ数は原則として7ページ以内(参考文献を除く)とする.(7ページを超える

       場合は投稿料支払いの対象になるので注意する)

1.3.論文原稿の作成

1.3.1.原稿表紙

  (1)本会ホームページ「投稿フォーム」の入力内容が表紙となる.

     <リンク先> https://jfs.or.jp/entry-form/

  (2)必要事項を全て記入すること.記入にあたり以下の点を配慮する.

    ①和文題名,英文題名は後述の執筆要領を参照すること.

    ②原稿区分は該当するものに必ずチェックを入れる.

    ③講演発表は実績,予定があれば必ず記入する.

    ④著者及び勤務先の表記は英文でも記入する.

    ⑤学位の表記は割愛する.

    ⑥勤務先の表記は以下のようにする.

     大学:機関名・学部名まで(研究所名は表記可)また,大学院は”大学院工学系研究科”と表記可

     企業:会社名・部署名まで(事業所名又は研究所名は表記可)

 1.3.2.原稿題名(和文,英文)

  (1)題名は論文内容がわかるように留意し,和文題名は40字以内で表現する.

  (2)英文題名はStudy on や原則として冠詞(a 及び the)などは省略する.

  (3)題名の副題は設けない.

  (4)題名には商品名を入れない.
              また,特定の商品名をイメージさせるような紛らわしい表現も避ける.

  (5)題名は次の表現,もしくはこれに類する表現を避ける

     “……に関する研究”,“……について”,“……に関する検討” “……に関する考察”,
     “……に関する評価”,などは避ける.

  (6)材質に関する記述は具体的な名称,または,構成元素で表記し,
              元素記号を用いてもよい.
           ・”…球状黒鉛鋳鉄…”,”…Al-Si-Mg系合金…” は表記できる.例えば,”Al-Mn系合金…”のように
                2元合金などでこの元素の添加量を変化させているものは「系」を用いた表現が適切である.    
             ・字数制限の範囲内であれば,”Al-7Si-0.5Mg合金” とより具体的に表記してもよい.
                この場合の数値は質量百分率を意味する.
     ・合金組成の長いものは,日本語の表現と比較して,より適正な表現を選択すること.
      例えば”Zn-4Al-3Cu-0.5Mg合金…” は”金型用亜鉛合金…” と表記した方がよい.
     ・”…に及ぼすマグネシウムの影響” が望ましいが,”…に及ぼすMgの影響” も表記できる.
     ・工業規格で使われる種類の記号(FCD450,AZ91D,A6061など)は,必ず本文中に具体的な成分や規格の名称を表記する.
     ・英文タイトルにおいては JIS AC4CH などと規格名称を明記すること.

 1.3.3.英文要旨及び英文要旨和訳

  (1)論文原稿に掲載する英文要旨は,研究目的,研究方法,得られた成果を300語以内で的確かつ簡潔に記述
     する.

  (2)英文要旨では以下の点に留意する.

     ・専門用語は正しく表現する.

     ・英文題目の繰り返し表現はしない.

     ・結言又は緒言と同じ表現にならない.

  (3)和文要旨を必ず添付する.(英文校正時に参考資料として使用する)

  (4)英文要旨と和訳との時制(現在・過去などの別),表現(能動・受動の別など)を一致させるよう留意する.

 1.3.4.キーワード

  (1)英文要旨の後に5個程度の英語のキーワードを入れる.

     キーワードは内容を的確に表す語を選択する.

     (補足)

      キーワードは,本来は単語の組合せにより表現するものである.すなわち,aluminum alloy であれば,
      一般的にはaluminumと alloyの2つを選択する.ただし,例えばcold box のように,cold box となって
      初めて特有の鋳造用語となるものは1つのキーワードとする.

 1.3.5.本文

  (1)原稿は和文とし,縦置き横書きで26文字×25行とし行間を十分に開ける.

     ※本書式を推奨する理由:査読作業の効率を図る,並びにページ数把握の効率化のため.

  (2)原則として本文は,緒言(はじめに),実験方法,実験結果,考察,結言(おわりに),謝辞,文献の順に記述
    する.執筆にあたり,次の点に留意する. 
     ・緒言は,研究や開発の背景,関連研究,位置付け,目的を適切に記述している.
     ・数式や記号に誤りはない.
     ・実験結果は図・表として整理されており,本文中で簡明に説明されている.
     ・研究方法や仮説の検証方法は妥当で,結果に信頼性がある.
     ・実験方法,解析方法は追試可能な程度に述べている.
     ・結果や考察に理論の矛盾や飛躍がない.
     ・結論は簡潔で本文中との矛盾がなく表現されており,目的に合っている.
     ・謝辞及び文献には章番号を付けない.

  (3)見出し番号は,原則として下記による.
     大見出し:「1.」,「2.」,・・・
     中見出し:「1.1」,「1.2」,・・・
     小見出し:「1.1.1」,「1.1.2」,・・・
          「(1)」,「(2)」,・・・
          「(a)」,「(b)」,・・・

  (4)文章は原則として常用漢字,現代仮名遣いによる口語体を用い,簡潔・的確に記述する.
     ・新しい行の初めは1字あける.
     ・冗長表現は用いない.
     ・読点は(,),句点は(.) を用い,句読点及び括弧は1字に数える.
     ・中点は二つのものを並記するとき(溶融・凝固)のみに用い,一語のものには用いない.
      (例)シリンダーブロック (×シリンダー・ブロック)
         ロストフォーム(×ロスト・フォーム)
     ・接続詞は原則として仮名書きとする. (例)かつ,したがって,ただし,また
      ただし,次の三語は原則として漢字を混ぜて書く. 及び,並びに,又は
     ・送り仮名のつけ方は,基本的には常用漢字に従うものとする.
     ・常用漢字表にない漢字は原則として仮名書きとする.
      (例)るつぼ(×坩堝),漏れ(×洩れ),等
      ただし,以下の例外を認める.
      (a)以下の用語は適切に用いられる場合,漢字で表記しても良い.
        銑, 滓, 靱, 脆, 堰, 砥, 濡, 播, 箔
      (b)以下の熟語は漢字で表記しても良い.
        攪拌,弛緩,取鍋(とりべ),剪断,防錆,摺動,残渣

  (5)本文中に使用する用語は原則として鋳造用語辞典(日本鋳造工学会編),JIS用語集に準拠し,統一する.

  (6)使用する計量,その他の単位は,JIS Z 8000に基づきSI 単位を用いる.

  (7)量記号,単位記号,化学記号及び数値の書き方は,原則としてJIS規定(JIS Z 8000)に準拠し,統一する.
     ・量記号の印字はイタリック体 (斜字) とする.
     ・数式は分母,分子の区別を明らかにする.また文章中に数式を用いる場合,1式中に斜線 (/) を二つ
      以上用いない.
      (例)a/b/c は ab⁻¹c⁻¹,又は a/(b・c)とする.
     ・数値は半角ローマン体とする.

  (8)元素名の表記は,以下に従うものとする.
     ・日本語で書かなければならない場合 ――
      (例)(a)1元素だけを明示する合金や化合物の一般的呼称
          鉄合金,アルミニウム合金,酸化物,水酸化物など (×Fe 合金)
         (b)動作や作用,状態を表す熟語:脱炭,窒素溶解度など 
          (×脱C,N2 溶解度)
     ・化学記号で書かなければならない場合 ――
      (例)(a)量的表示を伴う合金:Fe-13%Cr 合金,又は Fe-13Cr 合金のように記述する.
         (×鉄-13%クロム合金)なお,化学成分や濃度を示す%は質量%(mass%)を表し,「質量」や
         「mass」を省く.
         (b)4元以上の元素から成る合金:Cu-Sn-Zn-Pb 合金,Fe-C-Si-Mn-Mo 合金など.

  (9)日本語の仮名書きはひらがな外来語の仮名書きはカタカナとする.
     <日本語の仮名書き事例> 
      ばらつき(×バラツキ),ねずみ鋳鉄(×ネズミ鋳鉄)
     <日本語の仮名書きに関する留意事項>
      次のような語句を用いるときは原則として仮名で書く. (下線部)
      (例)許可しないことがある,正しいものと認める,説明するとともに(ただし,”A と B は共に” は
         よい),特別な場合を除くほか,一部の反対のゆえに,賛成するわけにはいかない,次のとおり
         である,関係者がいる,利用できる,増えていく,上がってくる,協力をいただく,問題がある
     <外来語の仮名書きに関する留意事項>
      ・適当な日本語のあるときは日本語にする.
       (例)バキュム→真空
      ・原語(特に英語)の語尾が-er,-or,-ar,-*y にあたるものは,原則として長音として
                    長音符号「ー」を用いて書き表す.ただし,慣用に応じて「-」を省くことができる.
       (例)クーラ,シリンダー,コンピューター,フィルター,インタフェーイス,オーステンパー,ウィスカー 等
          キャビティ,ポロシティ,クオリティ,フラクトグラフィ 等

  (10)商品名の記載はやむを得ない場合(唯一無二の装置や特殊な装置など)を除いて避ける

 1.3.6.図・写真・表 及び 図・写真・表キャプション(題名)一覧表(英文,和文),縮尺見本

   (1)図・写真・表は1頁に1つ作成し,図・表のそれぞれに一貫した番号とキャプション(題名)を記入する.
     ・図書や書籍からの複写図は使用しない.
     ・図・表中の記号説明は英語表記する.キャプション(題名)は英語と日本語の二段表記とする.
      なお,図のキャプション(題名)はFig.1,Fig.2・・・,
         表のキャプション(題名)はTable1,Table2・・・
      の表記とする.
     ・キャプションの最後はピリオド(.)で止める. (例:Change in strength with time.)
     ・図・表中の記号説明及びキャプション(題名)はそれだけで理解できるように書く.
     ・図・表を転載する場合には,原著者及び著作権保有者の許可を必ず得る.

    <図作成上の注意事項>
     ・縦軸・横軸を説明する文字,記号及び単位は横書き,図からあまり離さないこと.
      文字と記号の間は1字あけ,イタリック体の記号を入れる.
      記号と単位の間にコンマを入れて仕切る. (例:Temp. T,K) 
      なお,記号を省略する場合は文字と単位の間をコンマで仕切り,(Temp., K) のように表記する.
     ・図や写真は編集委員会の決定により無料でカラー掲載する(投稿規程参照).なお7ページを越える掲載
      ページ数となる場合は投稿料支払いの対象となるので,ページ数の制限に留意すること.

    <表作成上の注意事項>
     ・表中の単位は括弧( )に入れる.  〔例:Temp. (K)〕
     ・慣用的に用いられており,意味を取り間違える恐れのない単語は省略語を用いる.
      (例:Temperature→Temp.)

  (2)本文原稿の初出の図表番号(Fig.1Table1など)は太字にする.

  (3)図・表のキャプション(題名)一覧表(英文と和文)を作成,図・表の前に添付する.

 

1.3.7.文献

  (1)文献は,本文の最後に一括して,英語表記で記載する.ただし日本語書籍はローマ字表記とする.
     後掲別表に雑誌の略記例を示す.

  (2)関連する文献は抜けなく記載する.

  (3)文献は,一般に入手可能な文書のみを引用することとし,一般に入手困難な文書,
    例えば私的な会議録や私信などは引用しない.
           入手困難な文書あるいは参照先がwebページのみの場合,webページを引用することができる.

  (4)文献の記述は以下に従うものとする.

     (a)論文
       全著者名:雑誌名称 (発行年)通巻ページ
       1)「鋳物」の場合    T. Shiota and S. Komatsu: IMONO 54 (1982) 434
       2)「鋳造工学」の場合 R. Shibata and T. Kaneuchi: J.JFS 68 (1996) 32
       3) H. F. Fishmeister, R. Riedl and S. Karagöz: Metall Trans., 20A (1989) 133

     (b) 通巻ページのないもの 
       全著者名:雑誌名称 (発行年)号,ページ
       4) T. Bex: Modern Casting 81 (1991) 9, 29

     (c) 国際会議録(Proceedings)
       全著者名: 会議録名称,会議の場所 (発行所) (発行年) ページ
       5) B. Liu, J. Guo and C. Zhou: Proc. Phys. Metall. Cast Iron IV, Tokyo (JFS)(1989) 577

     (d) 国内講演会における講演論文集,講演概要集 全著者名: 雑誌名称開催回数(又は巻)(発行年)ページ
       6) M.Suzuki and S.Tanaka: Report of the 129th JFS Meeting 129(1996) 41

     (e) 書籍 全著者名: 書籍名称(発行所)(発行年)ページ
      7) 中村次郎,山田泰三: 鋳造学(日本出版)(1987)64
      8) H. A. Schwartz and A. M. Bodart: Foundry Science( Pittman Publishing Co.)(1950) 50

              (f)webページ
               全著者名:資料名,webサイトの提供元,webページのURL,アクセス日
                9) 資源エネルギー庁,令和2年度(2020年度)エネルギー需給実績(速報),経済産業省,
                     https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/total_energy/pdf/gaiyou2020fyr.pdf,2022.04.01

     (g)文献の末尾にDOIを記載してもよい.
        10 )H. Nakae and Y. Igarashi: J.JFS 91(2019)190  DOI:10.11279/jfes.91.190

     (h) その他上記(a)~(f)に準じて記述する.

 1.3.8.著者チェックリスト

  (1)著者チェックリストは本会ホームページ投稿フォームからダウンロードして作成,
     投稿フォームにアップロードする.
     <リンク先> https://jfs.or.jp/entry-form/

  (2)チェックリストに記載されている項目全てに対して,不備(漏れ)のないことを確認する.

1.4.投稿方法

  (1)電子投稿論文原稿の投稿者は,投稿フォームから原稿を投稿する(http://jfs.or.jp/honbu2/).
    ・原稿は,題目(和文・英文)・著者名・英文要旨とキーワード・英文要旨の和訳・本文・
     図,表のキャプション(題名)一覧表・図表をすべて1つのファイルにまとめる
    ・図は,査読用に解像度を落として,PDFファイルの容量は5MB以内とする.

1.5.掲載決定後の電子媒体原稿等の作成,提出

  (1)編集委員会事務局から掲載決定の通知及び電子原稿提出依頼が届いたら速やかに電子媒体原稿を作成
    する.最終原稿は,原則として下記の形式に沿って準備する.
     ・本文・・・・・・・MS word ファイル
     ・図表(写真)・・・・作成した形式のファイル(JPEG, PDF, PNG, PPT, EXCEL 等)

  (2)電子媒体原稿提出時点での原稿修正や追加は認められない.

  (3)作成した電子媒体原稿は速やかに最終原稿送信フォームより編集委員会事務局に提出する.ファイル
    サイズがWEB送信の制限を超える場合は事務局に連絡する.