関東支部YFEにおける2022年度活動についてご報告いたします.

 2022年度の関東支部YFEは,未来を見据えた鋳造人財の発掘をめざした,小学生向けの体験教室「子供いもの教室」の実施と,全国大会での学生発表を対象とした岡田民雄賞及び優秀学生講演賞の選出と講演会の開催(関東支部研究委員会と共催),また,本部YFE委員会主催の「学生向け鋳造方案勉強会」へ協力をいたしました.加えて,鋳造工学会誌との連動企画「もう一度詳しく聞きたい「鋳造工学」掲載 Q&A(アルミニウム編)」を新たに企画し,開催いたしました.本報告では,子供いもの教室と,鋳造工学誌の連動企画の2つを紹介いたします.

○子供いもの教室(2022年7月31日)
 子供いもの教室は,世田谷区立尾山台小学校で開催しました.夏の盛りの時期でしたが,小学生と保護者の方々に加え,校長先生をはじめ数名の教員の方々にもご参加頂き,20名を上回る参加者でした(図1).
 皆さんには,スズ合金を用いて2種類のサンプル作成に取り組んで頂きました.ひとつは,実物の落花生の殻を半割にしたものを模型とした置物,もうひとつは,地元の尾山台商店街のマスコットキャラクター「オッポン」のメダルです.東京都市大の学生さんと関東支部有志の強力なサポートにより,無事満足する形になりました.中には2個取りに挑戦される先生もおられ,その積極的な姿勢に我々も驚嘆いたしました.

図1 子供いもの教室の様子(尾山台小学校)

○もう一度詳しく聞きたい「鋳造工学」掲載Q&A(アルミニウム編)(2023年1月25日)
 学会誌の連載企画である「Q&Aコーナー」の連動企画で,今回が初の試みです.予め,鋳造技士を含む100名近い学会員の皆様へ,アンケートでテーマへのニーズ調査を実施し「アルミ鋳造製法の特徴と今後の流れ」(神戸講師),「アルミ鋳物・ダイカストにおける品質不具合事例の紹介」(駒崎講師)の2テーマを選定しました.また,近年様々な分野で重要性が認識されている「技術者・研究者の持つべき 倫理(公益性・志向倫理・AIの時代)」(金内)を加え,計3件の講演としました.
  完全Webで開催し(図2),各支部や鋳造技士を含め100名以上の方々に参加を頂きました.本紙面をお借りし,厚く御礼を申し上げます.今年度は「鉄編」の実施を予定しております.ぜひ皆さんのご協力を宜しくお願い申し上げます.

図2 もう一度詳しく聞きたい「鋳造工学」掲載Q&A Web講演の様子

本報告の執筆時点で,コロナウイルス感染症の5類感染症への移行により,各イベントが通常通り開催可能な状況です.今後は実施時点で当該省庁より推奨される合理的感染症対策に基づき活動していく考えです.ぜひ皆様のお力添えを頂けると幸甚です.

連絡先
(公社)日本鋳造工学会 関東支部YFE
新東工業株式会社 金内 良夫
〒332-0012 埼玉県川口市本町四丁目1番8号 川口センタービル 10階
TEL:048-222-0111
E-Mail:t-kaneuchi(at)sinto.co.jp
*(at)を@に変えて送信ください.