公益社団法人日本鋳造工学会 九州支部

久留米高専 いもの体験講座レポート

2015年7月、久留米高専にて中学生を対象とした一日体験講座

「金属を溶かして青銅鏡を作製してみよう」は、久留米市近隣の中学生を対象とした一日体験講座で、7月29、30日に久留米高専で開催されました。
参加者20名の募集のところ、予想を超える応募があったため、参加者は抽選で選ればれました。

まずは、材料となる青銅の話、鋳物の話、鋳造や青銅鏡の歴史など、少し難しい講義を受けて頂きました。参加者の皆さんは、状態図を眺めながら講義を真剣に聞いています。

その後、CO2鋳型を用いた砂型作りを行いました。事前に用意していた青銅鏡のミニチュア模型を利用しましたが、型抜きがなかなかうまくいかず、スタッフに手伝ってもらいながら頑張ります。
注湯時には、ほとんどの参加者が溶湯を見たことが無いとのことでしたが、溶けた金属を鋳型に鋳込んでもらう時の心配そうな表情が印象的でした。また、型ばらしでは、できた作品に、わーっと歓声が上がります。

その後は、耐水ペーパーとバフを用いて、鏡面になるまでひたすら研磨です。なかなかきれいな平面にならないので、スタッフに手伝ってもらいながら2時間程度ひたすら磨いていきます。

最後は、鏡面になった青銅鏡で自分の顔を映して「はい、ポーズ!!」で終了となりました。
「青銅鏡って本当に鏡になるんだ。」、「模型の模様がそのまま製品になるとは思わなかった。」「もっと大きい鏡を作ってみたい。」などいろいろな感想を頂き、自分の作品を大事に持って帰ってもらいました。

今回、青銅鏡の製作で貴重なものづくり体験をして頂けたと思っています。この場をお借りして、参加者の皆さん、スタッフの方々に御礼を申し上げます。