広島組合のHPには、鋳物師・com というのがあり、先人の事績が掲載されている。

支部の前身 (社)日本鋳物協会中国四国支部発行の支部会報 こしき5号 からの転載記事で、お寺の鐘を鋳物師がお寺の現場に行って鋳込む「野吹き」の記事がある。

お寺の境内?に、臨時の溶解炉(こしき)を築き、膨大な炭と材料の鉄(銅?)を運び込み、ふいごでの人力送風で材料を溶かし湯として直径2尺を超える大きな鐘を鋳造していたようである。
大きな工場で、大出力の電気炉や大型キュポラを利用して溶解する現代の鋳造現場の私たちでは、想像もできない。
江戸時代の先人の鋳物師は、どのようなやりかたで現場での鋳造をおこなったのだろうか?

寺鐘の出吹き

(社)日本鋳物協会中国四国支部発行の支部会報 こしき5号より
執筆 広島市工芸指導所 石谷凡夫
広島組合 鋳物師.com