このサイトでは、金属溶解炉の種類や、中小規模メーカー19社を紹介しているので、一部を引用でご紹介。
金属加熱方式には多くの種類があることが分かります。
ネットで検索すると、金属溶解用のミニ電気炉が数万円台から販売されています。電気ならいろいろなことができるようです。
【2023年版】溶解炉 メーカー19社一覧
https://metoree.com/categories/4979/
溶解炉についての概要、用途、原理などをご説明します。また、溶解炉のメーカー19社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください
溶解炉とは
溶解炉 (英: melting furnace) とは、金属を加熱して溶解する炉です。
溶解炉はさまざまな種類があります。一般的に使われるのは、普通鋳鉄にはキュポラ、鋳鋼・特殊鋳鉄・炭素鋼・合金鋼などには電気炉・誘導炉、銅合金やアルミニウム合金にはるつぼ炉・反射炉などです。
炉の横から原料を投入する溶解炉をサイドチャージ式、屋根部分から原料を投入する溶解炉をトップチャージ式と呼びます。また、炉が動かない定置式と、炉を傾けることができる傾動式があり、それぞれメンテナンスや操作性などが異なります。
溶解炉の使用用途
溶解炉は、金属を溶解する際に使用されます。溶解させた金属は、鋳鉄用、鋳鋼用、銅合金用、アルミ合金用など、さまざまな用途の原料となります。各金属によって溶解条件が異なることから、炉の構造や熱源が異なるのが一般的です。
キュポラや電気炉・るつぼ炉のほか、反射炉やルップ炉・アーク炉・高周波誘導炉などさまざまな溶解炉を用いて金属を溶解させます。反射炉の場合、非常に熱効率が高く大量の溶解を行うのに適しています。大量の溶解が可能なため、比較的ローコストで溶解できますが、溶湯品質が悪く別途溶湯処理が必要です。
るつぼ炉の場合、間接加熱により溶解を行います。そのため、溶湯の汚染が少なく良質の溶湯を作ることができます。反面、るつぼ炉の場合は大量の溶解には適しません。
溶解炉の原理
溶解炉では、原料を受け入れて材料を溶解し、材料の成分を測定して成分調整を行い出湯します。成分調整は、さまざまな調整を行い、高品質の素材製造を支えます。例えば、脱ガスの処理や、脱滓処理などです。
原料を溶解させた際に、原料に含まれる水分やそのほか有機物によって水素が発生します。その水素ガスが溶湯中に溶け込み、温度の変化によってできあがった鋳塊に気孔を形成します。これを防ぐための処理が脱ガス処理です。一般的に、不活性ガスや塩素などの揮発性物質を溶湯中へ吹き込み、水素ガスを吸着して除去する方法などが用いられます。
脱滓処理は、溶湯中の不要な介在物を取り除く工程です。介在物をフィルターによって濾過して除去します。なお、溶解炉の加熱には、さまざまな方式が使われます。
1. 電気加熱
電気加熱は、溶解物が導電性物質の場合、対象物に電流を流し、ジュール熱で加熱して溶融させる方式です。
2. 誘導加熱
誘導加熱は、コイルに高周波電流を流して強力な磁場を作り、溶融金属自体に渦電流を発生させます。この渦電流のジュール熱やヒステリシス損により加熱する方式です。
3. アーク放電加熱
アーク放電によって溶解物を加熱する方式です。直流アークの場合は、溶解物が電極に引き寄せられるため、高周波アークを使用します。
4. 光加熱
光加熱は、反射面を回転楕円面とし、一方の焦点に光源を置き、もう一方の焦点に集光させて、溶解物を加熱する方式です。光源は赤外線などを使用します。
5. ガス加熱
ガス加熱は、水素等の燃焼ガス、高温に加熱したガス、加熱蒸気などを溶解物に当てて加熱する方式です。ガスの流れによって保持に影響を与えるデメリットがあります。
溶解炉のその他情報
1. 誘導炉の特徴
種々の加熱方式の内、誘導加熱は、排ガスを出さなく効率が高いなど環境面から、多く使われるようになっています。誘導炉はいくつかの特徴があります。
効率の良い溶解
電磁誘導による溶解金属の直接加熱なので、高効率の溶解が可能です。
良い作業環境
燃焼炉に比べばい煙の発生が少なく、作業環境が改善されます。
迅速溶解
特に中・高周波誘導炉では迅速溶解が可能です。
CO2削減
電気を使用する加熱であるため、CO2の排出量が少ないメリットがあります。
2. アルミ溶解炉
アルミニウム用の溶解炉は、700~800℃前後の温度でインゴット、スクラップなどのアルミ原料を加熱して、溶解します。溶解炉の例を次に示します。
浸漬溶解炉
浸漬用バーナーを使用した間接加熱方式です。酸化物の発生を抑えることができるため、高い溶湯品質の維持、及び温度精度に優れ、省エネルギーです。
小型溶解炉
溶解室と保持室を垂直方向に配置して、設置面積を小さくしています。炉内酸化物を容易に清掃できるので、溶湯品質が向上し、溶解炉の補修頻度の低減・長寿命化が可能です。
大型連続溶解炉
タワー型集中溶解炉で、複数の鋳造機の保持炉に、アルミの溶湯を供給します。
参考文献
https://cast-rev.com/column/column-353/
https://www.kobelco.co.jp/advanced-materials/technical/almi/1174584_17316.html
http://www.j-imono.com/column/daredemo/38.html
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