岩手県の南部鉄器の代表品種の 南部鉄器(茶道用道具類)の製造法が、くんざん のHPで紹介されています。
くんざん 鉄器ができるまで
https://nanbu93.com/us_page_2.html
特徴的な工程が下記紹介の部分。 焼き型というそうですが型を1300度で焼成するというのは、私は銑鉄鋳物では初めて聞く作り方で、どちらかというと精密鋳造で焼成して作るセラミック型に近いのかも?
焼型で制作される南部鉄瓶の製造方法/フキとは?
南部鉄瓶(南部鉄器)ができるまで
南部鉄器は鋳造技法を駆使した、いわゆる鋳物です。鋳物とは溶解炉から溶けた金属(南部鉄器の場合は鋳鉄)を製品の型となる鋳型に鋳込む技術(溶解、鋳込み)のことです。これら一連の鋳込み作業をわたくしどもの業界では「フキ」といいます。南部鉄器の生産・制作技法は、焼型といわれる古来より伝わる技法をとりいれた手づくりの技法と、生型といわれる大量生産型の技法があります。主に、18,000円以上する鉄瓶などは焼型(手づくり)で制作されています。急須や鍋など比較的低価格なものは、大量生産型と考えていただいて結構です。
※薫山工房の南部鉄瓶・茶の湯釜・鉄花瓶は、焼型(手づくり)で制作しております。
南部鉄瓶の制作工程
焼型(手づくり)技法の南部鉄器の制作工程は、細かくご説明しますとゆうに80工程をこなす場合もございますが、こちらでは簡単にご説明しております。詳しく知りたい方は、お問合せください。
1.型挽
図面を書き、デザインした形に木型を制作します。(木型とは中心点を軸に回転させる道具のことです。現代では鉄板などの金属を使用しますが、昔は木を使用しており、その流れで現代でも木型と呼びます。)実型(レンガ)に荒い型砂から、徐々に細かい型砂で鋳型を造り、最後に絹真土(マネ)で挽き上げます。
2.紋様押し/肌打ち
型挽きで挽き上げた鋳型が完全に乾く前に、霰・亀甲・松・桜や、雲龍・山水などいわゆる紋様をヘラやアラレ押し棒を使って押していきます。(紋様押しの道具は、職人が自分で使いやすいように様々な工夫をこらし、自分で作ります。よってこの道具を貸借りすることはあまりしません。)肌打ちをして仕上げます。
3.型焼き
紋様押し/肌打ちが終わった鋳型を、完全に乾かした後、約1300度の炭火で焼きます。鋳型の形状、大きさによって焼く時間、炭火の調整など微妙に異なります。まさに長年の経験に裏打ちされた感による作業といえます。
この後、 中子、鋳込みの準備、フキ(溶解作業と注湯)、窯焼き(後処理:酸化被膜つけ)、着色・仕上げ と続きますが、引用紹介は省略します。