2024年5月24日(金)~27(月)間に、早稲田大学西早稲田キャンパスにて第183回全国講演大会が開催されました。その中で、5/25(土)定時社員総会終了後に2024年度各賞の表彰があり、中国四国支部からは以下5件の表彰を受けました。おめでとうございます。

 

【技術賞】ヨシワ工業(株) 川元健嗣、吉野正弘

 「自動車用鋳鉄部品の順序供給技術確立」

 必要な時に必要な量だけ提供するジャスト・オン・タイム生産を実現するため、一つの容器に一品種の部品が入ったロット生産から、一つの容器に完成車組立順序に応じた多品種の部品が入った計画順序生産に取組み、量産化に成功した。この計画順序生産を全自動で量産化するためには、30件の技術開発を要した。特に10Kg以上もある製品を処理するのに3秒/個の高速性が要求され、またパレタイズ時の容器内製品クリアランスも1㎜以下と高精度パレタイズが要求された。これらを確立した技術は過去に類を見ない。

           

 

【豊田賞】キュポラカーボンニュートラル共創ワーキングGr(マツダ、コヤマ、アイシン高丘、栗本鐵工所)

「キュポラのカーボンフリー燃料全量転換に向けた実証研究」

 昨今、各鋳造事業所ではカーボンニュートラルの様々な取り組みが検討され、実施されている。その中で、年間数万トンのCO2を直接排出するキュポラのCNは不可避で喫緊の課題である。その手段は、電炉化とグリーン電力調達が既定路線であるが、エネルギーの多様化や既存アセット活用を追究し、設備投資や直材費アップ、地元同業者への材料調達影響等を回避するため、キュポラ自体のCNにも取り組むべきと考えた有志14団体が自主的に、キュポラ用コークスの全量バイオマス転換と、その原料を国内調達するエネルギー地産地消に取り組むワーキンググループを立ち上げた。その中で、バイオマスのキュポラ用燃料化の研究開発において、その燃料製造やキュポラでの活用法を見出し、以下のバイオコークス、バイオブリケット、バイオ微粉炭、バイオ成型炭の4つの手段を個別に実炉で実証し、全量転換への道筋を付けた。

 本活動は、電炉化に並ぶキュポラCN達成手段の提供であり、わが国が保有する資源を活用したエネルギー自給を促進するものでもある。そして、業界内に広く活用出来ることから、今後の発展性に大きく期待が持て、鋳造業界全体に寄与する顕著な業績である。

 

【網谷賞】ヨシワ工業(株)鋳造部六日市鋳造課六日市溶解係

 「KDH生砂造型ラインにおける鋳鉄製ディスクプレートの湯配工程標準作業遵守率の改善」

 

【網谷賞】マツダ(株)第3PT製造部 第1素材課ダイキャスト係

「ハイプレッシャーダイカストにおけるアルミ合金製シリンダーブロックのガス欠陥低減」

    

 

【網谷賞】(株)ツチヨシ産業  

けい砂製造ラインにおける水洗処理砂の水分低減」