今年は、異様な高温が伝えられていますが、特に北海道東部で40度を超えるかもと。北の北海道より、沖縄の方が、涼しいというが海水の温度上昇は高くても30度台程度で昼間に陸地が温度上昇し大気が上昇すると海から冷やされた風が吹き込む(海風)。

北海道などの異様な高温の原因として、フェーン現象が起こっていると。
そのメカニズムとは?

1.大陸では太陽に熱射された地表は50度~80度(砂漠)にもなるという。水のない大陸で、太陽熱で地面温度が急上昇。それで過熱しさらに乾燥したた空気ができる。
2.日本海を超えてくるとき高温の乾燥した大気に海水が蒸発し、大気中の水分が上昇
 (飽和水蒸気量は下表参照)
3.北海道の山にぶつかり上昇すると、断熱膨張して気温が下がる。飽和水蒸気量は気温低下で急激に減少するので、空気が含みきれなくなった水蒸気が水滴(または氷の粒)になって雨や雪になり「潜熱2502KJ/kg」を放出するため、熱せられた空気は周囲より温度が高くさらに急上昇して入道雲となり落雷などで大量の雨が降る。この時上昇気流の中では気温の低下が緩やかに(約100mにつき0.5℃下降)。
4.山を降りる際に乾燥した状態で気圧上昇(=断熱圧縮)して温度が急上昇。
  山を越えた風下側では、山を上る間に雨や雪で失った水分の潜熱分が付加されて温度が高くなる。この時、乾燥した空気は約100m下降につき1℃の割合で温度が上昇します。さらに飽和水蒸気量も大きくなるので乾燥した風が吹くことになります。

気温
( ∘ C)
飽和水蒸気量
g/m3
−20 0.9
−10 2.1
0 4.8
5 6.8
10 9.4
15 12.8
20 17.3
25 23.0
30 30.4
35 39.6
40 51.1

 

鉄鋳物製品の敵 結露と発錆は、上記の気温と飽和水蒸気量のデータを見ると理解できます。水蒸気を大量に含んだ大気が、夜間に冷えたり、冷たい鉄鋳物に接触すると冷却されて飽和水蒸気量が急減し、結露が発生することが分かります。

屋内でも、屋外に面したガラス窓に結露が発生するのも同じ原理です。

対策もこれからいくつか考えられますね。