双日、レアアース鉱山を豪大手と新規開発 中重希土類の輸入拡大

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2026年3月13日 18:26

ライナスがレアアースを採掘するマウント・ウェルド鉱山

双日は13日、オーストラリアのレアアース(希土類)最大手ライナス・レアアースと鉱山の新規開発に取り組むと発表した。開発中の豪州マウント・ウェルド鉱山の拡張のほか、豪州内外で新規鉱山の開発可能性について共同で調査・検討する。中国への依存度が高い中重希土類で日本向けの供給拡大を目指す。

双日とエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が共同で出資する日豪レアアース(JARE)とライナスの間で、新規開発に向けた検討を始めることで合意した。検討に向けた委員会を立ち上げ、双日やJOGMECからも人材を派遣する。希少性が高く、中国が世界生産の大半を握る中重希土類が採掘できる鉱山の新規開発を目指す。

双日はこのほど、JAREを通じてライナスと結んでいる長期供給契約を2038年まで延長した。中重希土類について、日本向けの供給をライナス生産量の最大65%から75%に拡大する。品目をジスプロシウムとテルビウムの2品目からサマリウムやイットリウムを含む6品目に増やすことも盛り込んだ。いずれも中国以外からの調達は初めてとなる。

ライナスはマレーシアでレアアースの分離設備を拡張しており、中重希土類の年間処理能力はそれぞれサマリウム1100トン、ガドリニウム400トン、テルビウム50トン、ジスプロシウム250トン、イットリウム1100トン、ルテチウム10トンになる見込みだ。

テルビウムとジスプロシウムは電気自動車(EV)や産業機器に、イットリウムは航空宇宙用合金に使われるなど、中重希土類はハイテク産業に欠かせない。

双日は25年10月からテルビウムとジスプロシウムの輸入を始めており、ライナスの生産拡大に伴い今後、輸入量を増やす。サマリウムは26年4〜6月期に、残りの3品目については27年半ばごろの輸入開始を見込む。6品目それぞれについて、ライナス生産量の最大75%が日本向けとなるという。