石炭は、主に太古の植物の遺体が湿地などに堆積し、地中に埋もれた後、長い時間をかけて熱と圧力を受けることで石炭化したものです。
特に古生代の石炭紀からペルム紀には、大規模な石炭が形成されました。
また、中生代から新生代にかけて形成された比較的新しい石炭もあります。

という記事を見かけました。

Geminiさんへ質問:

これは、なぜ、どんな理由で大量の植物ができたの?
空気中の炭酸ガスと酸素の比率は?

 

Geminiの回答:

古生代の「石炭紀(約3億5,900万〜2億9,900万年前)」に、なぜそれほど大量の植物が繁茂し、巨大な石炭層を残すことができたのか、その理由は大気組成(炭酸ガスと酸素の比率)の変化や、当時の地球環境、そして生物の進化の歴史が複雑に絡み合っています。

以下に、その理由と当時の空気の比率について詳しく解説します。

1. なぜ大量の植物ができたのか?(4つの主な理由)

① 木材成分「リグニン」の誕生と、それを分解できる生物の不在

これが最大の理由です。石炭紀に入ると、植物は陸上で体を大きく支え、高く成長するために「リグニン」という硬くて頑丈な高分子化合物を獲得しました。これにより、高さ数十メートルにも及ぶシダ植物の巨木(ロボクやリンボクなど)が大森林を形成しました。

しかし当時、このリグニンを効率よく分解できる微生物(白色腐朽菌など)がまだ地球上に進化していませんでした。 そのため、枯れた巨木は腐ることなく、そのまま積み重なっていったのです。

② 広大な湿地帯の存在

当時の地球は温暖で湿潤な気候であり、赤道付近を中心に広大な低地や湿地帯が広がっていました。 倒れた巨木は酸性の強い湿地や沼地の水底に沈んだため、酸素が遮断され、一般的な細菌による分解(酸化)も進みませんでした。腐敗を免れた植物遺体は、炭素を固定したまま「泥炭」として大量に堆積していきました。

③ 旺盛な光合成を支える環境

植物が陸上に進出した直後の時代(デボン紀〜石炭紀初期)は、大気中に植物の「原料」となる二酸化炭素(炭酸ガス)が豊富に存在していました。これが旺盛な光合成と爆発的な植物の巨大化・繁殖を後押ししました。

④ プレートテクトニクス(地殻変動)による急速な埋没

石炭紀は、地球上の大陸が衝突し合い、超大陸「パンゲア」へとまとまっていく激動の時代でした。地殻変動によって湿地帯が急速に沈降し、堆積した植物が地中深くへと効率よく封じ込められたため、熱と圧力を受けて石炭化が順調に進みました。

2. 石炭紀の空気中の炭酸ガス(二酸化炭素)と酸素の比率

石炭紀の大気組成は、地球の歴史上最も極端なバランスになっていました。植物の爆発的な光合成と、その遺体が分解されずに地中に埋没し続けた結果、大気中の成分が激変したためです。

現在の空気の比率(窒素 約78%、酸素 約21%、二酸化炭素 約0.04%)と比較すると、以下のような違いがあります。

成分 石炭紀初期(約3.5億年前) 石炭紀後期(約3億年前) 現在の比率
酸素(O2​) 約 20% 約 35% (地球史上最高) 約 21%
二酸化炭素(CO2​) 現在の数倍〜10倍 現在の同等以下まで激減 約 0.04%

酸素濃度「35%」の世界

光合成によって酸素が大量に放出される一方で、本来なら枯れ木が分解されるときに消費されるはずの酸素が使われなかったため、大気中の酸素濃度は約35%にまで達しました。 この超高酸素環境が、1メートル近い巨大トンボ(メガネウラ)や、2メートルを超える巨大ムカデ(アースロプレウラ)といった、呼吸器官が未発達な巨大昆虫たちの繁茂を可能にしました。また、酸素濃度が高すぎるため、一度森林火災が起きると凄まじい規模で燃え広がったと考えられています。

二酸化炭素の激減と「氷河時代」への突入

石炭紀の初期には豊富にあった二酸化炭素は、植物の光合成によって吸い尽くされ、分解されずにそのまま石炭として地中にロックされてしまいました。 温室効果ガスである二酸化炭素が現在のレベル(あるいはそれ以下)にまで急激に減少したため、石炭紀の終わりからペルム紀にかけて地球は寒冷化し、大規模な氷河時代へと突入することになります。

まとめ

石炭紀に大量の石炭ができたのは、「植物がせっせと光合成をして巨木を作ったのに、それを腐らせて土に還す分解者がまだいなかった」という、生物進化のタイムラグが引き起こした奇跡的なバグのような期間だったからです。

中生代や新生代(恐竜の時代やそれ以降)になると、木材を分解できる微生物やキノコが完全に定着したため、植物がそのままの形で大量に残ることは難しくなりました。そのため、これ以降の新しい石炭(褐炭など)は、分解が追いつかないほど植物が圧倒的に堆積しやすい、特殊な局所的環境(湿地や構造盆地など)でのみ形成されています。