パワー半導体について、メーカーのわかりやすい解説がありましたので、引用転載でご紹介。(文章は転載、図は参照表示)。

パソコンの電源や、鋳造の電気炉に電力を供給する部分など、幅広く機器の電源部分を担っているのがパワー半導体。

サンケン電気さんの下記サイトはイメージ理解に最適。
https://www.semicon.sanken-ele.co.jp/guide/powersemicon.html

パワー半導体には、3種類あることもわかります。

パワー半導体とは?(部分紹介)

動画で解説 パワー半導体とは? (4分15秒)

サンケン電気YouTubeチャンネル

サンケン電気は、パワー半導体を中心としたパワーエレクトロニクスの専門メーカーです。
「パワーエレクトロニクス」とは、電力の変換や制御により、効率的かつ高精度に電子機器を駆動し、コントロールする電力(パワー)と電子(エレクトロニクス)の分野が重なった技術と製品のことです。
パワーエレクトロニクスの技術は家電製品やOA機器から産業機器、さらには電子化の進む自動車まで、さまざまな分野で活躍しています。
そのパワーエレクトロニクスのキーデバイスがパワー半導体です。

私たちの暮らしとパワーエレクトロニクス

暮らし

発電所からの電気は、そのままでは使えません

パワー半導体 ACからDCに変換

発電所で作られる数十万Vの電気は、変電所を経て交流の100Vや200Vとなって家庭やオフィス、工場などへ届けられますが、家電製品やOA機器は、これらの電気そのままでは動作できません。
たとえば、テレビやエアコンの中にはマイコンを初め各種の電子部品があり、これらは3Vや5Vなど直流の電気で動作します。
各種機器の電源の中に搭載されたパワー半導体は、コンセントに届けられた交流100Vや200Vの電気を、直流にし、さらにそれぞれの機器に必要な電圧に変換する働きをしています。

 

パワー半導体とは?

パワー半導体は、モータや照明などの制御や電力の変換を行う半導体です。扱う電圧や電流が大きいことが特徴です。

パワー半導体、マイコン・メモリの役割

半導体といえば、マイコン(CPU)やメモリなどのLSIがよく知られていますが、これらは「演算」や「記憶」などの働きをする半導体です。
これに対しパワー半導体は、交流を直流にする、電圧を5Vや3Vに降圧するなどし、モータを駆動したり、バッテリを充電したり、あるいはマイコンやLSIを動作させるなど、電源(電力)の供給を行う半導体をいいます。

■ パワー半導体の仕事

パワー半導体の仕事 パワー半導体が使われる製品

ダイオード ~ 一方通行(整流)、しかし用途は広い ~

ダイオードの役割

電気は水と同じで、位置の高いほう(+)から低いほう(-)へ流れる性質があります。たとえば、右図のように電線を2本用意し、途中に「ダイオード」と「電球」を入れ、電池につなぎます。
①の場合は電気が流れ、電球が点きますが、②は電気が流れません。
これは、「ダイオード」が水道の「弁」のような働きをし、電気を一方向にしか流さないように制御する(一方通行にする)半導体だからです。

実際の役目は、交流を直流にする「整流」という作用をします。これを目的としたダイオードを「整流ダイオード」(整流素子)といいます。
家庭にくる電気は交流です。しかし電子機器の回路(LSI)を動作させるには直流の電気が必要で、この変換をしているのが「整流ダイオード」です。

交流から直流に変換する整流ダイオード

サンケン電気では、整流用から高速スイッチング用、電圧降下の小さいショットキダイオードなど生産しています。

トランジスタ  ~ 3本足の力持ち(増幅、スイッチ) ~

トランジスタは電子回路の基本となる素子で、「増幅」と「スイッチ」という作用があります。
「増幅」は、小さな電気を大きな電気に変えることです。たとえばイヤホンの小さな音をスピーカーで聞けるような大きな音にするのが増幅です。
「スイッチ」は、小さな電気で大きな電流や電圧をON/OFFすることで、ディスプレイを表示する、モータを駆動する、などの働きをします。
MOS-FET、IGBT もトランジスタの一種です。

トランジスタの役割

サンケン電気のトランジスタは、オーディオ、産業機器などで長年の実績があり、安心してお使いいただけます。