鉄炭素状態図で、温度が下がると金属溶湯からオーステナイトの鉄や鉄炭素合金のセメンタイトが晶出してきます。その時、同じ組成のものどうしで析出します。
典型的なのが、ネズミ鋳鉄のフェライトとセメンタイトが層状になって析出する現象。なぜ無秩序でランダムな混合物ではなく、層状に晶出するのだろうか?
MicrosoftのCopilotに質問した結果をご紹介する。概ね正しいように思われる。物理と化学が科学としてエネルギーで理解できるという同じ基礎をもつ部分です。
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Ans: 金属の結晶構造が形成される際には、同じ種類の原子が規則正しく並び、その結果、結晶格子が形成されます。この現象は、金属原子が持つ物理的および化学的特性に基づいています。
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同じ原子間の結合: 金属原子は、金属結合と呼ばれる特定のタイプの結合によってつながっています。金属結合は、電子が自由に動き回る「自由電子」と呼ばれる状態によって特徴づけられます。この自由電子によって金属原子同士が強く結びついており、同じ種類の原子が集まりやすくなります。
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エネルギーの安定性: 金属原子が規則正しく並ぶと、エネルギー的に安定な状態になります。不規則な配列よりも規則正しい結晶格子の方が低エネルギーで安定なため、自然に同じ種類の原子が積み重なる形で結晶が成長します。
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対称性と周期性: 金属結晶は高い対称性を持ち、原子が周期的に繰り返し並んでいます。これにより、結晶全体が一様な構造を保ちやすくなります。
要するに、金属の結晶構造は同じ種類の原子が積み重なることで安定し、その結果として規則正しい結晶格子が形成されるのです。
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考え方:
状態が変化するときに、エネルギーが低い状態の方が安定で、それを実現する方向に反応が進む。
どんぶりに玉を転がすと、いろいろ動いて底におさまるのがそれです。どんぶりの底はどんぶりの内部では最も地球の重力による位置エネルギーが低いため、底にあると安定するわけです。