こんな記事がXに投稿された。

西村大臣がXで、核融合による原子力が有望になってきたと。

西村やすとし NISHIMURA Yasutoshi @nishy03

将来のエネルギー源として核融合に大いに期待しています。
米国ローレンスリバモア研究所が、投入したエネルギーを超えるエネルギー量を回収するなど、核融合の可能性が広がってきています。
私自身、京大発ベンチャー「京都フュージョニアリング」や阪大発ベンチャー「EX-Fusion」を視察しその可能性を実感。
これまで経産省は、核融合のうちレーザー技術など言わば「側面的」支援を進めてきましたが、これからは「正面から」応援することを検討します。

 

そこで、Geminiに聞いてみた。
内容の真偽は別として、興味深い内容なのでご紹介。
鋳造は、高温で金属を溶解するために大エネルギーを必要とするので、安価エネルギーの調達は重要です。

以下ご紹介

EX-Fusionが進めている核融合の原理は?解説して

 

はい、EX-Fusion社が進めている核融合の原理は**「レーザー核融合方式(慣性閉じ込め方式)」**です。

これは、強力なレーザーを用いて燃料を瞬間的に圧縮・加熱することで核融合反応を引き起こす方法です。

💥 レーザー核融合の原理

レーザー核融合は、太陽の内部で起きているような非常に高い圧力と温度の環境を、ごく短時間(慣性的に)再現して核融合を起こします。

  • 燃料:主に水素の同位体である重水素(D)と三重水素(T、トリチウム)の混合物を、数ミリメートル大の小さな球状の燃料ペレットとして使用します。

  • 圧縮:燃料ペレットに、複数の方向から同時に高出力レーザーを照射します。

    • レーザーのエネルギーでペレットの表面が一瞬でプラズマとなって噴き出します。

    • この噴出の反作用により、燃料ペレットの中心に向かって瞬間的に非常に高い圧力(太陽内部に匹敵する約200億気圧)が発生し、燃料が**爆縮(圧縮)**されます。

  • 点火と核融合反応:圧縮により燃料は超高温・超高密度のプラズマ状態となり、核融合反応が起こります。

    • DとTの原子核が融合し、より重い原子核であるヘリウム()と中性子()が生成され、この過程で莫大なエネルギーが放出されます。

 

⚡ 発電への応用

EX-Fusion社は、このレーザー核融合を連続的に行うことで発電を目指しています。

  1. 連続的な運転:燃料ペレットを炉心に高速で繰り返し(1秒間に約10回程度)供給し、その動きに合わせてパルスレーザーを精密に追尾・照射し続けます。

  2. 熱エネルギーの回収:核融合反応で発生した中性子は、炉心を囲むブランケットと呼ばれる装置に吸収されます。

    • ブランケットは液体金属などでできており、中性子の運動エネルギーを吸収して目標温度約500度C程度にするということです。

    • また、ブランケット内のリチウムは、核融合に不可欠な**三重水素(T)**を生成する役割も果たします(トリチウム増殖)。

  3. 発電:この熱を利用して水を沸騰させ、蒸気タービンを回すことで電気エネルギーに変換します。

🔋 レーザー核融合の利点

  • 応答性(負荷変動への対応):レーザーの照射回数を調整することで、発電量を比較的容易に変えることができるため、電力の需要変動に素早く対応しやすいとされています。

  • 装置の簡素化:磁場閉じ込め方式と比べて、炉心周りの構造が比較的小型でシンプルになる可能性があります。

他にご興味のある点や、技術の詳細について知りたいことはありますか?

 

京都フュージョニアリングの方式は?

 

京都フュージョニアリング(Kyoto Fusioneering, KF)は、特定の核融合炉本体の方式(レーザー核融合や磁場閉じ込めなど)を追求するのではなく、どの方式の核融合炉にも共通して必要となる周辺技術・工学技術の開発・提供を主要な事業としています。

同社は特に**「フュージョンエネルギーを取り出して利用する技術」「燃料を循環させる技術」**に強みを持っています。

💡 京都フュージョニアリングの主な事業分野

KFは、特定の核融合炉(クライアント)に対して、核融合発電プラントの**「心臓部を支える周辺システム」**を提供しています。

1. エネルギー変換・熱伝導技術(ブランケットシステム)

核融合炉で発生したエネルギー(中性子)を熱として取り出し、発電に利用するためのシステムです。

  • ブランケット:炉心の周りに設置され、中性子の運動エネルギーを熱に変換するとともに、燃料となる**三重水素(トリチウム)**を増殖させる役割を担います。

  • 液体金属利用技術:高温・高熱の中性子エネルギーを効率よく回収するための**液体金属(リチウムなど)**の取り扱い技術や、ポンプ、熱交換器などを開発しています。

    • KFは特に、液体金属を利用した**「熱の取り出し(ヒートエクスチェンジ)」「トリチウムの分離・回収」**の技術開発に注力しています。

2. 燃料循環技術(フュージョン燃料サイクル)

核融合反応で消費される燃料(重水素・三重水素)を効率よくリサイクルし、持続的な運転を可能にするためのシステムです。

  • ダイバータ(排気システム):プラズマ中の不純物や使用済み燃料ガスを排気し、プラズマを清浄に保つための装置や技術。

  • 同位体分離システム:回収した排気ガスから、次に使う純粋な燃料(重水素・三重水素トリチウム)を分離・精製する技術。

    • 三重水素トリチウムは放射性物質であり、外部供給が困難なため、炉内で増殖・回収・再利用する燃料サイクルの確立が不可欠です。

3. プラズマ加熱・計測制御技術

核融合反応を起こすためにプラズマを億度以上に加熱する装置や、運転を制御する技術を提供しています。

  • ジャイロトロン:強力なマイクロ波を発生させ、プラズマを加熱するための装置。

🤝 どの方式の炉にも貢献

京都フュージョニアリングの技術は、磁場閉じ込め方式(トカマク型、ヘリカル型など)や、前述のEX-Fusionが進めるレーザー核融合方式など、核融合炉の「方式」に関わらず共通して必要とされるプラント工学(フュージョンエンジニアリング)に特化している点が大きな特徴です。

これにより、世界中の多様な核融合炉開発プロジェクトに対して、ソリューションや装置を提供できるビジネスモデルを構築しています。

同社は、これらのシステムを統合的に実証するための**「UNITY発電実証プラント」**計画も進めています。

京都フュージョニアリングの技術について、さらに詳しく知りたい分野はありますか?

 

米国ローレンスリバモア研究所の方法は?

 

米国ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)が進めている核融合の方式は、EX-Fusionと同様の**「レーザー核融合方式(慣性閉じ込め方式、ICF)」**です。

LLNLにある**国立点火施設(National Ignition Facility、NIF)は、この方式の世界最大の研究施設であり、2022年12月には、核融合反応で発生したエネルギーが、照射したレーザーエネルギーを上回る「点火(Ignition)」**の達成を世界で初めて発表し、歴史的な成果を上げました。

🔬 LLNL / NIFの核融合原理:レーザー核融合

ローレンス・リバモア国立研究所のNIFは、強力な192本のレーザービームを標的に集中させることで、核融合に必要な超高温・超高圧の状態を瞬間的に作り出します。

1. 燃料とターゲット(ホーラム)

燃料は、重水素(D)と三重水素(T)の凍結ペレットを収めた、ペッパーコーン大の小さなカプセルです。このカプセルは、**ホーラム(Hohlraum)**と呼ばれる金製の小さな円筒形のシリンダー内部に吊り下げられています。

2. 間接照射方式(Indirect Drive)

NIFの実験は、主に**間接照射方式(Indirect Drive)**を採用しています。

  • X線への変換:192本の高出力レーザービームは、ホーラム内部に照射されます。レーザーエネルギーは、まずホーラムの内壁に当たり、**軟X線(Soft X-rays)**に変換されます。

  • カプセルの爆縮(Implosion):このX線が、ホーラムの中心にある燃料カプセルの表面を均等に加熱し、瞬間的に表面を吹き飛ばします(アブレーション)。このロケットのような反作用により、カプセル内部の燃料が中心に向かって爆縮します。

  • 点火(Ignition):爆縮により、燃料は太陽の中心に匹敵する極限的な超高温・超高密度の状態(億度以上、億気圧以上)に達します。この状態で核融合反応が開始され、発生したエネルギー(アルファ粒子)が周囲の冷たい燃料をさらに加熱する**自己加熱(Alpha Heating)**が持続的に起こることで、「点火」が達成されます。

3. 歴史的成果:点火の達成

2022年12月5日、NIFの実験において、投入されたレーザーエネルギー(約)を上回る核融合エネルギー(約)の放出が確認され、エネルギー純増、すなわち科学的ブレークイーブンを達成しました。

この成果は、慣性閉じ込め方式による核融合発電の実現可能性を示す画期的な一歩となりました。


🌐 EX-FusionとLLNLの違い

 

特徴 EX-Fusion(商業利用を目指す) LLNL/NIF(軍事・基礎科学研究)
主な目的 核融合発電の商業化 核兵器の維持管理(ストックパイル・スチュワードシップ)及び基礎科学研究
レーザー方式 直接照射方式 or 間接照射方式(研究中) 間接照射方式が主
繰り返し頻度 **高頻度(秒間数回〜十数回)**での連続運転を目指す 単発での大規模実験
レーザーの規模 NIFより小型で高効率なレーザーシステムを目指す 世界最大・最強力のレーザーシステム(192本)

LLNL/NIFは、主に核兵器の維持管理と、核融合の物理的成立(点火の証明)に焦点を当てていますが、EX-Fusionを含む民間企業は、この成果を基に、連続運転低コスト化など、発電に必要な工学的課題の解決を目指しています。


この動画では、核融合発電の仕組みについて、核分裂発電との比較を含めてわかりやすく解説されています。

究極のエネルギー!核融合発電の仕組み~スタートアップ企業の最前線まで分かりやすく解説

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