構造材料学研究室について

https://www.cc.okayama-u.ac.jp/kizai9/index.html
構造材料学研究室は金属材料を対象にその組織を制御することで要求される特性を創成する研究を中心に行っている。特に工学部の研究室のミッションとして、ものづくりに役に立つ基盤研究と応用研究を心掛けている。現在、10件程度の研究テーマを企業ならびに公共機関のプロジェクトチームと共同で実行し、わが国の技術開発に 貢献することに注力するとともに、学生に実社会で要求されている研究・技術開発を体験させ、産学連携の工学教育の場としても活用させて頂いている。 研究活動と学生の育成では「百聞は一見にしかず」で自ら現象を観察することを特に重視している。当研究室は、最新鋭の電顕システム(FE-TEM+EDS+EELS、FIB、FE-SEM+EBSPなど)を用いることができる環境にあり、材料のミクロ・ナノの世界を探索することで、新たな発想を創出し、創造的な研究開発を推進している。また、観察された現象のメカニズムを考察し、それをモデル化することにも注力している。

一部をご紹介

主な研究内容

鋳造・鍛造・プレス技術に関する研究

アルミニウム合金やマグネシウム合金をはじめとした軽金属の鋳造・鍛造・圧延プロセスの研究および技術開発に取り組んでいます。これらを通じて、自動車や航空宇宙が求めている新素材の開発に取り組んでいます。

以下省略(紹介サイトをご覧ください)

岡山大学 工学部 工学科 機械システム系 機械工学コース構造材料学研究室

構造材料学研究室の歴史

https://www.cc.okayama-u.ac.jp/kizai9/history.html
当研究室は,昭和40年4月に設置された生産機械工学科塑性加工講座が前身で,太田陸奥雄教授が昭和62年3月に退職するまで担当しました。昭和62年4月の改組に伴い「機械材料学」に名称を変更するとともに,昭和63年4月に昇任した飛田守孝教授が平成16年3月まで,榊原精助教授,竹元嘉利助手,山田益男技官と当研究室を担当しました。その後,平成17年4月に瀬沼武秀教授が着任し,さらに同年は改組により石井忠男助教授が加わり,名称を「材料物性学」として,研究室は引き継がれました。平成20年3月に石井忠男准教授,平成21年3月に山田益男技術職員,平成22年3月に榊原精准教授,平成27年3月に瀬沼武秀教授がそれぞれ定年退職しました。平成27年4月に岡安光博教授が着任し,「構造材料学」に名称変更するとともに,竹元嘉利准教授および令和4年4月に着任した荒川仁太助教で構成されました。下表のとおり、現在、当研究室では四期目を迎えています。
 教育面では,学部生を対象として機械システム系概論,工学基礎実験実習,工学安全教育,線形代数1,2,物理学基礎(電磁気学)1,2,工業力学,材料工学,機械システム工学セミナーⅠ,Ⅱ,創造工学実験,材料応用学等を,大学院生を対象として,組織制御学,先端材料学等を担当しています。研究室では,留学生や研修生の受入れや学生の海外派遣等を積極的に行い,国際的に活躍できる学生の育成を行っています。
 研究面では,合金,セラミックス,複合材料など多岐にわたる材料の高強度化,変態挙動,高機能化の発現に取り組んでおり,多くの学生が国内外で研究成果を発表するとともに優秀学生賞や奨励賞などを受賞するなど着実に成果を上げています。平成22年からの10年間で,学生の受賞は国内外を合わせて46件ありました。また岡安教授は「連続鋳造によるAl-Si-Cu合金の材料特性に及ぼすSb,Sr,Biの影響」で,平成29年11月にJournal of Mechanical Science and Technologyの“2016 Second Best Paper Award”を受賞。さらに「炭素鋼のホットスタンピングにおける水素脆化特性の研究」で,平成30年8月にThe 20th International Research Conferenceで“Best Presentation Award”を受賞しました。竹元准教授は「新しい機能を有するチタン合金の開発とその変態挙動の研究」で,平成25年7月と26年6月に軽金属学会中国四国支部の“研究開発・奨励賞”,および平成25年9月と平成30年9月に日本金属学会の“論文賞”を受賞しました。
 学会活動では、2019年に日本金属学会 第165回秋期講演大会と日本鉄鋼協会 第178回秋季講演大会が同時に本学で開催され、当研究室が中心に取り纏めました。参加者は3000名以上と大規模な講演大会ではありましたが、竹元准教授のご尽力があり無事に終了しました。当時、竹元准教授は日本金属学会の理事として活躍されました。