第15回鋳造技術研究会は、令和元年10月25日(金)午後13時30分から北海道民活動センター(かでる27/札幌市)の920会議室で開催されました。
開会の冒頭、研究会主査の長船康裕氏(室蘭工業大学)から挨拶がありました。引き続いて、「鋳鉄、銅合金およびMg合金の鋳造実験で得た知見!」と題して、西尾敏幸氏(産業技術総合研究所・中部センター)から講演がありました。
講演に先立ち、講師を招聘した戸羽篤也氏(北海道総研)から講師が紹介され、引き続いて、産総研の前身の名古屋工業試験場時代からのエピソードを交えながら、試験・研究で得た成果などが紹介されました。
開会にあたり長船主査が挨拶 |
講師の西尾氏 |
講演では、はじめに鋳鉄の金型鋳造法に関する研究成果について、鋳鉄の材質特性などに注目した研究の背景に触れた後、水を使った鋳鉄の湯流れ予測技術、急冷および熱処理による組織と機械的性質、添加元素の影響などの説明がありました。また、フェライト化焼鈍した球状黒鉛鋳鉄の圧延加工について、組織や機械的性質に関する紹介がありました。さらに、鋳鉄の切削くずを粉砕した粉末を用いたパルス通電焼結材の特性を調べる研究成果が紹介されました。
休憩を挟んだ後、鋳鉄以外の研究事例として、銅合金の凍結鋳型鋳造、セラミックとアルミ合金の複合材料の製造、マグネシウム合金による粉末冶金、半溶融成形および押し出し加工など、幅広い取り組みの成果が紹介されました。
講演会の様子 |