Vol.88 No.2 東北支部YFE大会の様子
今回のYFEだよりは東北支部より,毎年開催される東北支部YFE大会の講演会以外の部分をメインにご紹介いたします.
第23回東北支部YFE大会
東北支部YFE大会は秋から冬にかけ,鋳物に携わる方々の交流や知識を深める目的で,東北地方にある温泉地で2日間に渡って開催されます.参加資格は「若い」ということ.但し,ここで言う「若い」とは,精神的・肉体的・年齢的にという意味です.また学会活動に興味を持っていただけるよう,鋳造工学会未入会の方々にも,県幹事を通し案内状を送付するようにしています.
今年度は11月25日・26日に,福島県二本松市にある岳温泉で,第23回となるYFE大会を開催いたしました.
大会初日,支部YFE会長(福島製鋼(株):高橋様)のあいさつの後は,最近恒例となった参加者による自己紹介タイムです.若い参加者が多く,お互いを良く知らないとの意見から,数年前から所属と名前,趣味や参加理由など,簡単な自己紹介を行うようになりました.講師の方々を含め大会参加者40名全員が,それぞれ自己紹介を行いました.
続いて行った講演会では,3Dプリンタや鋳物砂など,各分野の専門家の方々から基調講演をしていただきました.
講演会の後は通常ですとすぐ懇親会ということになりますが,本大会では懇親会まで1時間程余裕を設けてあります.これが東北支部特有のリフレッシュタイムであり,温泉地で開催する本当の理由,「温泉タイム」の始まりです.
夜空に降りしきる雪の中,露天風呂に浸かっていると身体とともに心もほぐれ,何とも言えない癒しで満たされます.
続く懇親会ではほとんどの方が浴衣姿です.学会の懇親会らしくない浴衣姿が,さらに交流を深めるためのアクセントとなっています.お互いがくだけた感じとなり,会話が弾みます.基調講演で講演していただいた講師の方々とも,講演会以上に深い議論をしたり,思い切った質問をぶつけてみたり,身体も会話も熱いまま,時間はあっという間に過ぎていきました.
懇親会が終了すると,宿泊する部屋で二次会を行います.宿泊施設の方にご配慮していただき,二次会部屋となる大部屋は,他の宿泊客の部屋から離れた部屋を確保しました.二次会では鋳物よりも趣味の話などが多いようで,温泉に入り直す方もいて,同窓会的な状態となっていました.
二次会は,準備した飲み物が無くなった時点で自然解散となりましたが,宿泊は個室ではなく相部屋であるため,部屋によっては三次会があったとのことです.
大会2日目:工場見学会
大会2日目は,工場見学会を行いました.一つ目の工場見学先であるテクノメタル株式会社様を見学させていただいた後,会議室をお借りし研究事例発表会を行いました.大会初日は基調講演の内容が盛りだくさんで,研究事例発表の時間が取れないため,工場見学先で発表会を行うという初めて企画したプログラムでしたが,見学先の方々にもご参加いただき盛況でした.
二つ目の工場見学先は大七酒造株式会社様でした.大七酒造様は米を蒸す釜に鋳物を使っているということで,酒造りに対するこだわりをご説明いただきました.
このように,東北支部YFE大会は講演会,懇親会,工場見学会と内容盛りだくさんとなっています.また,今後も継続して鋳造工学会に未入会の方にも広く参加を呼びかけ,学会活動及び鋳物業の発展に寄与していきたいと考えております.
連絡先
(公社)日本鋳造工学会 東北支部YFE 坂本 一吉
〒031-0071 青森県八戸市沼館四丁目7番108号 高周波鋳造(株) TEL:0178-43-0127 FAX:0178-22-2468
E-mail:sakamoto.kazuyoshi@koshuha.jp