公益社団法人日本鋳造工学会|Japan Foundry Engineering Society

Vol.91No.2 高校生鋳物教室

Vol.91No.2 高校生鋳物教室

今月のYFEだよりは関西支部からお送りします.昨年11月に大阪で行った「高校生鋳物教室」の開催レポートと,この春予定している行事をご紹介します.

○高校生鋳物教室(関西支部とYFE共催)

 2018年11月23日(金),大阪市西淀川区にある㈱三共合金鋳造所様にて,高校生鋳物教室を開催致しました.兵庫県立尼崎工業高等学校の学生8名,教員2名に加え,来年度以降の開催を検討すべくお越し頂いた,大阪市立都島工業高等学校の教員2名,計12名を対象とし,三共合金鋳造所様からのサポートメンバー6名,鋳造工学会関西支部及びYFEからのサポートメン

鋳込みの様子

バー14名の計32名での開催となりました.

 開催に先立ち,事前に尼崎工業高校を訪問し,鋳物についての講義,鋳型の作製方法についての説明を行い,模型となる発泡スチロールを支給させて頂きました.当日は,各々の学生が思い思いに形取った発泡模型を持ち込み,鋳物教室がスタートしました.

 「学生達が思考を凝らして,作り上げてきた作品(模型)を何とかしてキレイな鋳物にしたい」サポートで参加したメンバーも学生と一緒になり,頭を悩ませながら,模型の最終調整行い,方案を考えました.鋳型はアルカリフェノール(CO2ガス硬化)型を用い,材質は鋳鉄(FC)で鋳造を行いました.

 「学生たちが砂を込めた鋳型に,学生たちで鋳込みをさせたい」という高校側からの要望もあり,学生たちが自ら注湯作業を行いました.溶けた金属を見る機会はなかなか無く,学生たちは興味津々の様子で,注湯作業を行う学生の眼差しも真剣そのものでした.

冷却後に解枠される工程では,自分が成形した模型通りに,鋳物が出来たものもあれば,惜しくも溶湯が充填しきれなかったものもあり,サポートメンバーにとっても良い勉強になりました.今回参加された学生から未来の鋳造技術者が誕生することを期待し,来期以降も引き続き開催を計画していきます.

解枠後の鋳物作品

○今後の予定

・YFE自己研鑽活動

今年で4年目となる自己研鑽活動は,鋳造という分野だけでなく,鋳造から少し範囲を広げて異業種への企業訪問を行い,自己の知見を広めることを目的として活動を行っております.今年度は1月25日に兵庫県にある「大型放射光施設 SPring-8」様への訪問を予定し,準備を進めております.

・大学生,大学院生を対象とした会社見学会の開催(関西支部とYFE協賛)

鋳造に関する製造現場(会社)を見学することで,普段の学校では学べない体験を行い,幅広い知見を身に着けていただくことを目的に開催しております.今年度も例年同様2月の開催で準備を進めています.

・関西鋳造技士会との協賛によるYFE活動報告会(関西鋳造技士会とYFE協賛)

技士会に参加される方は,各企業で経営者・技術者として活躍されている方が多く在席しており,様々な課題に向けて日々努力されています.そのような方々との講演会の協賛は,お互いにとてもいい刺激となり,問題解決のヒントとなることも多く,積極的に交流を深めております.今年度も3月に開催を予定しております.

 

連絡先

(公社)日本鋳造工学会 関西支部YFE 
堤 親平
〒559-0023 大阪市住之江区泉2丁目1番64号
株式会社栗本鐵工所
E-mail:s_tsutsumi(a)kurimoto.co.jp *(a)を@に変えてください.

YFE活動

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