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Vol.92No.5 2019年度(令和元年度)YFEのまとめ

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Vol.92No.5 2019年度(令和元年度)YFEのまとめ

今回は,2019年度のまとめとして,YFE大会及び全国各支部の活動について報告いたします.

 改めてYFEについて紹介しますと,YFEは若手会員活動の活性化を目的としており,例年春の全国講演大会で開催するYFE大会を筆頭に,若手会員への啓蒙活動を行ったり,子どもたちに鋳物を知ってもらうための「鋳物教室」を開催したりしています.また,海外の若手鋳造技術者や研究者との交流なども積極的に行っています.具体的な活動は主に支部単位で実施していますが,春秋の全国講演大会に合わせてYFE委員会を開催し,各支部の活動について情報交換しながら,新たな取り組みの参考としています.

 

○YFE大会,講演会,講習会

 令和元年度のYFE大会は,第173回全国講演大会に合わせ2019年5月19日に千葉工業大学で開催され,日下賞受賞記念講演2件,新東工業鋳造技術研究奨励講演1件のほか,鋳造技士による9件の講演がありました.

 また,若手会員の研鑽のため,各支部のYFE独自企画あるいは支部行事との共催により講演会,講習会が開催されました.講義内容を若手対象にアレンジしたり,身近な現場改善事例の報告を行ったりするほか,支部所属の学生講演を行うなど,各支部とも若手を意識した企画となっています.全国講演大会での発表に敷居の高さ(?)を感じる若手にとっては比較的気軽に発表でき,質問する側もリラックスしていろいろなことを聞くことができるなど,良い機会になっていると感じています.

 

○工場見学会

 若手にとって,製造現場を見学することは講習会等の座学以上に良い勉強となるため,各支部で工場見学会も積極的に実施されました.見学先は,鋳造企業に限らず食品製造業,電子部品製造業,研究所などもあったほか,隣接する他支部の企業まで足を伸ばした例もあり,いつもと少し違った視点で参考になることも多かったのではないでしょうか.

○いもの教室等の体験イベント

 鋳造を通じて「ものづくり」の楽しさを伝える体験イベントも,各支部で積極的に開催されました.対象も小学生から中高生向け,材料もすず合金等の低融点金属からアルミニウム合金までと様々で,3Dプリンタも活用するなど,各支部が趣向を凝らして運営しました.子ども向けのイベントは,教える私たち大人にとっても,いかに鋳造を楽しくわかりやすく伝えるか,非常に勉強になる良い機会となっています.ところで,昨年秋のYFE委員会では,イベントで使用する鋳物砂(油砂)の入手性についても話題となりました.今後とも体験イベントを継続し,さらに発展させていくため,新たな手法等を研究する必要がありそうです.

 

 最後に,これまで牧野YFE会長のもと,岐阜県産業技術総合センターの水谷さんがYFE事務局を担当してこられましたが,このたび山形県工業技術センターの松木が事務局を引き継ぐこととなりました.YFE活動の発展のため微力ながら務めさせていただきますので,皆さまのご指導,ご協力をよろしくお願いいたします.

 

連絡先

(公社)日本鋳造工学会 YFE事務局
 松木 俊朗
 〒990-2473 山形県山形市松栄2-2-1
 山形県工業技術センター
 E-mail: matsukito(a)pref.yamagata.jp *(a)を@に変えてください.

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