A4判 58頁
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鋳物砂に関わる試験方法は,1960年に初めてJIS規格(Z2601~Z2607)が規定されました.その後1972年に東海支部鋳物砂研究部会が中心になり,生型砂を基本とした22項目の試験方法が「東海支部法」として制定されています.

その後JIS規格は,1993年に「鋳物砂の試験方法-Z2601-1993」として見直しが行われ,従来のZ2601~Z2606の項目は付属書形式で記載され,Z2607(鋳物砂の老化度試験方法)は廃止となっています.

国内で一般的に使用されている生型砂の試験方法としては,1972年に制定された「東海支部法TJFS」(1998年に一部改定)を基本として,国内の鋳物工場,大学や公設の研究機関及び材料メーカーなどで試験作業標準等としてマニュアル化され利用されています.

本書は,公益社団法人日本鋳造工学会東海支部の認可により,平成19年3月に(公社)日本鋳造工学会東海支部の鋳鉄鋳物研究部会が発行した「鋳鉄鋳物の製造と生型砂管理の現状」の中から,生型砂の試験方法に関する部分(P81~129)をそのまま印刷製本し,試験法の単独書籍としたものです.今回の発行を機会に,生型プロセスに関わる企業の技術者や公設・大学の研究者等に再度,認知してもらうことを狙いとして頒布するに至りました.

生型造型法は,鋳物を製造する主要な工法のひとつであり,鋳物品質の高精度化が求められるなか,装置技術の発展とともに,グローバル化するものづくりに対応する技術として,生型砂管理技術の向上が更に重要さを増してくると思われます.その一助として本書が活用されれば幸いです.