北海道支部YFEでは,キュポラ実習,ものづくり教室,北海道YFE向け技術セミナーを実施しましたのでご報告致します.

〇キュポラ実習
 2022年12月9日,札幌工業高等学校にてキュポラ実習を行いました.鋳造はみなさんもご存知の通り,型を砂などに転写し,型を取り除いた空間に,鉄などの溶けた金属を流し入れる作業です.今回,札幌工業高等学校の鋳造実習に参加し,「キュポラ」と呼ばれる溶解炉を使い,鉄くずや蒸し焼きした石炭などを入れた後風を送り,1500℃以上になった溶けた鉄を鋳型に流し込む実習を行いました.ダンベルやジンギスカン鍋の木型を用い,生型造形し,実際に注湯してもらいました.

図1 キュポラ実習の様子

○ものづくり教室
 小中学生向けものづくり教室のラインナップは,オリジナルキーホルダー制作,北海道の市町村のシンボルマークであるカントリーサインの文鎮製作(小学校高学年以上),鉄を鋳込むジンギスカン鍋製作(高校生以上)です.
  今回は,オリジナルキーホルダー作成を行いました.作り方の説明を受ける間に気分が盛り上がってきたのか,だんだん賑やかになってきました.どの型にするのか迷い,友達と相談したりもしている様子でした.シリコンシートにマジックが付きにくいなど,苦戦する作業もありましたが,何とか型が出来上がり,木枠で挟み,作業が完了しました.その後,スタッフが低融点合金を鋳込み,型ばらしする様子を観察しました.特に,溶かした錫を木枠に流込む場面が興味深いらしく,幾重にも取り囲みじっと見入っていました.そして,出来上がったキーホルダーを大事そうに両手で受け取ると,次々に歓声があがりました.世界にたった一つの手作りキーホルダー.それと同じくらい,「ものづくり教室」で経験したことが,大事な思い出になればと思います.

図2 キーホルダー作りの様子

〇北海道YFE向け技術セミナー(北海道支部非鉄鋳物高度化技術研究会と共同で開催)

 2023年3月15日(水)に対面およびZoom併用によるハイブリッド形式にて技術セミナーを開催致しました.今回の技術セミナーは,「最新金属3Dプリンター・関連装置及び3Dプリント用アルミニウム材料」に関するセミナーであり,実用材であるアルミニウムにフォーカスし,企業及び商社のご協力を戴き「原料粉」,「加工機械」,「表面処理等の後処理装置」,「CTプラットフォーム」での内部品質評価などの「AM技術」を紹介致しました.