アルミニウム合金ダイカストの捨打ちは一般的に何ショットくらいで,品質以外に何か目的があったりするのでしょうか?
アルミニウム合金ダイカストの捨て打ちは一般的には1〜3ショット程度が一般的ですが,具体的なショット数は,使用する合金の種類,製品の形状,ダイカストマシンの特性,そして最終製品の品質要求によって異なります.
捨て打ちの目的は,製品の品質を確保するためで,金型の温度調整や金型内の不純物を取り除くことなどが含まれています.
1.金型の予熱と安定化:金型が適切な温度に達するまで,捨打ちを行うことで金型の温度を均一にし,ダイカストの品質を安定させます.
2.不純物の除去:金型やマシン内に残っている不純物や汚れを除去するために,初期のショットを捨てることがあります.
3.品質確認:最初の数ショットで製品の品質を確認し,必要な調整を行うために捨打ちが行われる事もあります.
これらの目的により,捨打ちはダイカスト工程において非常に重要な役割を果たしています.
(『鋳造工学』97巻10号掲載)