鋳鉄の坩堝型誘導炉(3倍周波~500Hz)の500kg~2トンの炉材としてシリカ質のドライスタンプ材が使われているようですが,天然シリカと溶融シリカの違い,硼酸の添加量について教えてください

一般的に,誘導炉用酸性スタンプ材には天然シリカと電融シリカがあります.

天然シリカ材は天然シリカ:100%,電融シリカ材は天然シリ カ:50~80%・電融シリカ:20%~50%で形成され,両材質ともに硼酸0~数%を含みます.この硼酸ですが,シリカ自体は粒度と密度(充填状態)に よって差はあるものの,概ね1000~1200℃以上までは焼結(強度発現)をしないので,1000℃以下でも強度を発現させるためのバインダーとして添 加します.

硼酸量を変えることで強度の調整が可能ですが,天然シリカと電融シリカでも強度発現性が異なり,一般には天然シリカの方が焼結し易い性質を持っ ています.参考として表1に一例をご紹介します.

表1 ホウ酸量α%における天然・電融シリカ材圧縮強度一例

※)電融シリカ30~40%含有品

強度発現性以外にも,天然シリカは電融シリカに対して安価ですが,熱による構造変化(体積 変化)を起こし易い性質があります.このため,適用操業として天然シリカ材は温度変化の小さい低周波炉・連続操業,電融シリカは温度変化の大きい高周波 炉・急速溶解,間欠操業(全出湯)となります.