FCD450の黒鉛球状化率の算出で困っています。画像解析処理を使わず球状化率を算出する方法を教えてください.

超音波の伝播速度(音速)や共振周波数,打音試験などの非破壊試験があります.

測定条件と精度の関係から現場で普及しているのが音速法です.音速 (V )は,伝播媒体となる鋳鉄品のヤング率(E ),密度(ρ)からV ∝ √(E/ρ)・・・①で求めることができます.だからといって,これらの物性値を個々の鋳鉄で求める必要はありません.速度ですから伝播距離(L)と伝播 時間(T)からV=L/Tの式で計算できます.

音速測定が出来ても「音速と黒鉛球状化率との関係」が分からない.以下に双方の関係を説明します.

鋳鉄の名称に黒鉛形状が載っているのは,内在す る黒鉛形状がそれぞれの鋳鉄の機械的物理的性質を決定しているからです.ヤング率もその一つで片状<CV<球状の順に増加します.これらの鋳鉄の密度は, 約7, 000kg/m3(7.0g/cc)で大差なく,公式①から黒鉛形状と音速の関係が見えてきます.実際の黒鉛形状と音速の実測値より回帰式を作れば,音速 で黒鉛形状を推定できるようになります.

鋳放し球状黒鉛鋳鉄(球状化率80%以上)の音速は,5600~5700m/s,CV,片状黒鉛はそれぞれ 5200~5450m/s,4000m/s台の範囲です.詳細は6月開催のUT講習会に参加ください.