鋳造CAEで,スリーブへ溶湯を注湯する工程から射出・凝固完了まで溶湯の温度,挙動を解析することはできるでしょうか.またその際,スリーブへ注湯時の空気の巻き込みの量,存在場所まで見ることができるでしょうか.新着!!
ダイカストのCAE解析と考えて回答いたします.鋳造CAEの多くはShot Profileによってスリーブ内で巻き込まれたガス量を評価する機能をもっています.最適化エンジンと組み合わせてガス量を最少化するシステムもあります […]
鋳鉄の生型ラインと比べて,アルミや銅合金の生型ラインでの砂の管理ポイントなど,どういった所に違いがあるのでしょうか?新着!!
生型砂の管理ポイントは材質に関わらず,解枠後の砂処理前半では中子ガラや玉金等の異物除去に重点が置かれます.その為に溶湯に接触した乾態砂と非接触の湿態砂の均一化をすべきです.また砂処理後半では砂冷却によってベントナイトの機 […]
鋳鉄にめっき処理は可能なのでしょうか? 実際に適用されている例(部材とめっきの種 類)があれば教えて下さい.
鋳鉄にめっき処理は可能です.ただし,鋳鉄の鋳肌は一般的に凹凸が大きく,鋳物砂などの異物が多く,また,加工面においても黒鉛が晶出しており,これらがめっき後の仕上がりに影響を与えるため,適切な前処理が必要です. 実際の適用例 […]
アルミニウム合金ダイカストの捨打ちは一般的に何ショットくらいで,品質以外に何か目的があったりするのでしょうか?
アルミニウム合金ダイカストの捨て打ちは一般的には1〜3ショット程度が一般的ですが,具体的なショット数は,使用する合金の種類,製品の形状,ダイカストマシンの特性,そして最終製品の品質要求によって異なります. 捨て打ちの目的 […]
片状黒鉛鋳鉄におけるK-FGIや肥痩度(DDT)とはどういう意味ですか.これらがどのような特性に影響するのでしょうか.
画素数150万画素数以上のCCDカメラを用いて,倍率×200の黒鉛組織画像を表示し,黒鉛組織画像の1mm×1mm枠内の平均径5μm以上かつ黒鉛面積率が54%以下の黒鉛の数をK-FGIとして定義されています.これは片状黒鉛 […]
砂型鋳物の熱処理条件と機械的性質について,JIS H5202アルミニウム合金鋳物やJIS H0001アルミニウム,マグネシウム及びそれらの合金ー質別記号を参考にしようとしていますが,熱処理温度及び時間の条件についての記載がありません.AC4CH-T61の砂型鋳物の熱処理条件と機械的性質は,何に従うのが正しいのでしょうか.
ご質問のように,JIS H 0001「アルミニウム,マグネシウム及びそれらの合金−質別記号」および同規程の解説,ならびにJIS H 5202「アルミニウム合金鋳物」には,AC4CH砂型や金型鋳物に関するT6やT61処理お […]
冬になると造型機のブロータンクがよく棚吊を起こして困っています.原因と対処方法を教えてください
冬場,砂温よりもタンク内面温度が低下すると,生砂が持つ水分がタンク内面で結露し,それが原因で砂が染み着き,最終的には棚吊となります. 遊離水分低減による対策 砂の遊離水分を低減させることが最も効果的な対策です.ただし,こ […]
アルミニウム合金ダイカストの離型剤の膜厚を測定したいのですが,何か良い方法はありますか?
金型に付着した離型剤の膜厚を直接測定するには,数センチ角の片状サンプルを金型に張り付け,離型剤塗布後にそれを外し計測器や試験器で計測・観察する方法が一般的です.また,十分に小さな金型の場合では,金型表面を直接計測も可能で […]
鋳造工学第97巻(2025)第2号108 『江戸時代の鋳鉄製大砲』 の内容についてですが,図2の大砲の写真を見ますと型分割面がはっきりと写っており,図8に描かれている型方案で鋳造されたことがよく分かります.ところが,図1の大砲の写真には型分割面が無いように見えます.図8とは別の方案で鋳造されたのでしょうか.
確かに上の図1の大砲には型分割面は見えませんね(図1).しかし,この様な形の大砲を分割せずに鋳造できるのはフルモールド法 […]
鉛フリー銅合金が開発されていますが,銅合金中の鉛の役割は何だったのですか. また,それを他の元素で置き換えられるのでしょうか.
銅合金鋳物において,鉛と銅はお互いに固溶せず,凝固の結果,結晶粒界の最終凝固部に分散して存在します.柔軟性,潤滑性のある鉛が粒界に存在することにより,切削抵抗を下げる効果があります.青銅鋳物はバルブ等に用いられていますが […]
