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シェル中子の臭気を減らすにはどの様な方法がありますか?
シェル中子の原料はフェノール樹脂をベースとしたレジンコーテッドサンド(RCS)ですが,中子成型時に加熱焼成することからガスが発生します.発生する主要なガスは,フェノール,アンモニア,ホルムアルデヒドなどで,これらが臭気の […]
現状,シミュレーションで予測が不可能な現象はありますか.
引け巣のサイズや位置の予測,湯回り不良,熱応力,歪み,気泡の追跡や分離や合体などです.これらの欠陥は,発生メカニズムなどの物理現象と,それを予測するアルゴリズムとの検証が不十分なためです.(『鋳造工学』96巻8号掲載)
粒子法にはSPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法とMPS(Moving Particle Simulation)法がありますが何が異なるのでしょうか.
開発経緯が異なっているため対象流体が違います.SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法はそもそも天体物理のシミュレーションにおける解法として提案されました.そのため,圧縮性流体を対象とし […]
日本では,シェル中子に比べてコールドボックス中子の使用が少ないですが,どのような理由が考えられますか? また無機中子の普及は進みますか?
シェル鋳型の発明は1944年,コールドボックス鋳型は1966年です.生型システムは,主型は生型,中子はシェル鋳型やコールドボックス鋳型です.日本では,この中子にシェル中子を,欧米ではコールドボックス中子を主に使用します. […]
窒素ガスによる欠陥は, 欠陥内部にデンドライトが確認されますが, なぜデンドライトが存在するのでしょうか. また, 窒素ガスによる欠陥は引けと同様の特徴を有しますが, 見分け方はありますか?
窒素欠陥は鋳鉄溶湯に過飽和に溶け込んだ窒素が, 溶湯の温度が下がるにつれて排出されるために起る図1に示すような欠陥です. デンドライトが出る理由は, 溶湯の温度が下がり, デンドライトが成長するにつれて, 残された溶湯 […]
高真空ダイカスト製品ですがT6熱処理後ブリスター不良が10%以上あります.原因は何が大きいでしょうか?製品内部のガスは窒素と水素が50/50ほどあります.低速速度や高速速度はどのくらいがいいのでしょうか?真空引きのタイミングや理想の真空度も教えてください
普通ダイカストは,製品内のガス量が10~50mL/100gAl程度あるといわれております.品田ら(品田他,鋳物61(1989)920)によると,製品部のガス量は30mL/100gAl程度で,その内訳は図1に示すように, […]
近年,粒子法を鋳造分野に適用する動きがあります.粒子法のメリットは何ですか.
まず,従来の鋳造CAEにはオイラー法が採用されています.オイラー法では計算に格子を使用しています.その格子を計算対象として,格子内部に溶湯があるかないかを判定することで溶湯の湯流れシミュレーションを行ってきました.しか […]
生型造型において,造型プロセスごとに求められる砂性状にはどの様な違いがありますか?
ジョルト・スクィーズ造型と流気加圧造型(静圧造型)では,生型砂をルーバーホッパで計量して金枠内に自由落下させるため,幅広い性状の生型砂での造型が可能です.部品消耗箇所の多いジョルト・スクィーズ造型機では,抜型性の維持を […]
ハイエントロピー材料は,どのような特徴があり,どのような利用方法が考えられるのでしょうか?
ハイエントロピー材料とは,一般に5成分以上の超多成分合金で,かつ組成比が等原子組成比に近い固溶体合金のことです.代表的な合金は,CoCrFeMnNi,HfNbTaTiZr合金などです.大きな特徴として,(1)溶解・鋳造 […]
鋳造CAEを使用したシミュレーションに必要な物性値や物性値の精度はどの程度必要でしょうか.
一例として流動・凝固シミュレーションを行うためには,対象とする金属溶湯や型の密度,比熱,熱伝導率が必要となります.また,流動・凝固シミュレーションでは,相変化を伴い金属溶湯の密度が温度によって変化するため,比熱,熱伝導 […]