粒子法にはSPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法とMPS(Moving Particle Simulation)法がありますが何が異なるのでしょうか.
開発経緯が異なっているため対象流体が違います.SPH(Smoothed Particle Hydrodynamics)法はそもそも天体物理のシミュレーションにおける解法として提案されました.そのため,圧縮性流体を対象として開発されてきました。 一方,MPS法は流体非圧縮性流体と対象として開発されました。開発当初は、MPS(Moving Particle Semi-Implicit)法と言っていましたが、半陰解法以外の解法も登場して、今はMPS(Moving Particle Simulation)法と呼ぶようになりました。またある範囲内に存在する粒子の影響を受けて移動しますが、その粒子の距離に対する重み付け方法が異なります。(『鋳造工学』96巻7号掲載)