ダイフリッパーでの型合わせでは平衡がきちんと出ているのに,鋳造時にいつも同じ位置からバリ吹きしてしまいますが何が原因でしょうか.どう対策すればよいでしょうか.

バリ吹きの箇所にもよりますが,湯口よりも遠いところでバリ吹きが発生する場合は,湯口部が熱膨張し型合わせの当たりが部分的に強くなることが考えられま す.冷却経路,冷却条件,クリアランス等をチェックすると良いと思います.

また,キャビティ表面から入熱した熱が奪いきれずに型の裏面まで加熱され金型の 蓄熱分布の温度差が大きくなることで見切り面の平面度がバラつくことがあり,キャビティ近傍以外の金型蓄熱部への冷却回路設置する対策が有効になります.

入子と主型のクリアランスにより入子の熱が主型へ伝熱するか断熱するかが決まってきます.熱伝達の差を均一にするクリアランス管理も重要です.型合わせ確 認を実鋳造機と異なる設備で確認した場合,実鋳造機の摩耗等,例えばダイカストのトグルピンの劣化,プラテンの摩耗なども考えられます.

テストブロック型 等で調査し調整・修復が推奨されます.いずれにしても平行度が保たれないまま繰り返し鋳造することで型や設備への劣化が著しくなるため早目のケアが必要で す.