球状黒鉛鋳鉄よりねずみ鋳鉄の方が黒鉛の形状によって振動吸収性に優れると聞いていますがなぜでしょうか?

鋳鉄の減衰能は,鋳鉄材料に特有の黒鉛組織の存在(量,形状,分布)が関係します.鋳鉄に振動が加わると,黒鉛と母相の界面で微小なすべりや摩擦が発生し,これが振動エネルギーとなり熱として散逸するので,結果として高い内部減衰能を示します.ねずみ鋳鉄は,片状(フレーク状)の黒鉛が網目状に広く分布し,このフレーク状の黒鉛が振動エネルギーを内部摩擦として効率よく消費する構造を持つため,振動吸収性が高くなるのです.

参考文献:鋳造工学会編 新版鋳鉄の材質,(鋳造工学会)(2012)83 

(『鋳造工学』98巻2号掲載)