鋳鉄での,澱粉を加えた時の効果として「クッション材・粘結補助・保水性」がありますが,アルミや銅合金でも同じ効果が得られるのでしょうか?また、加える事で起こるデメリットは何かあるのでしょうか?
添加剤にはベントナイト,石炭粉,澱粉などがありますが,生型砂をシンプルに考えると,「砂・水・ベントナイト」の3要素で構成されますので,この構成でお答えします.
澱粉を添加した場合の効果を考える際に,「鋳型」という面から考えるなら材質に関わらずアルミや銅合金でも同様の効果が得られます.澱粉添加の効果としては,水分の乾燥防止(保水性)と珪砂の熱膨張による欠陥防止と考えるべきで,砂の強度アップと考えるべきではありません.抗圧力を上げるには,ベントナイトの添加と砂の熟成が有効です.解枠から混練までの工程で冷却や熟成等の適切な処理がされておらず,鋳型が乾燥しやすい場合にはいずれの材質でも澱粉添加されることが多いですが,アルミ鋳物では溶湯温度が低いことから乾燥や熱膨張が起こりにくく澱粉を添加しないケースも多く見られます.
澱粉添加の注意点としては,生型砂中の澱粉は3℃程度の低温で保持されると老化して本来の効果が得られなくなることです.また,過剰に添加すると鋳型の充てん性が低下し,砂処理設備に砂が付着したり,回転サンドビンではなくてサンドホッパーを使用する場合には棚つりを起こしますので添加量に留意が必要です.
(『鋳造工学』98巻10号掲載)

