チクソキャストのメリットとデメリットは?
チクソキャストは固液共存温度範囲の広い合金を使って,固相率を温度により制御したスラリーを鋳造する半凝固鋳造法です.あらかじめミクロ組織をチクソトロピーが強い状態にしておくと,静かな状態では固態ですがせん断力がかかると大き […]
Fe-C系状態図中の言葉の意味を教えてください.平衡状態図,初晶,共晶,共析,液相線,固相線,A1変態点,A3線,Acm線などイメージがわきません.
一般に平衡状態図とは,横軸に組成(含有量),縦軸に温度を取り,ある組成の溶液や合金などが,ある温度でどのような状態で存在している示す地図と考えると解りやすいでしょう. そこでFe-C系複平衡状態図は,実線のFe-Fe3C […]
アルミニウム合金は高周波誘導炉で溶解できるのですか?
アルミニウム合金は高周波誘導炉で溶解できます.溶解速度も速く,短時間で高温にすることができます.溶湯温度の安定性も良好です.アルミニウムの場合,融点が低い合金が多く,電気ヒータでも十分であり,高周波誘導炉を導入する必要 […]
鋳鉄溶解炉としてキュポラが誘導炉に変わってきていますが,その理由は?
キュポラが誘導炉に変わってきた理由は企業の操業環境によって違うと思いますが,その代表的なものを紹介したいと思います. 一つ目は,キュポラはコークスを燃焼させ連続的に溶解,溶湯を作る設備であることです.連続操業の場合に […]
ADC12合金のダイカスト品のゲートを折ると製品まで欠けこんで不良が出来てしまいます.破面が平らになっている部分が見受けられます.原因と対策は?
欠け込み不良の原因として,破面が平らになっている部位があるという事から,初期凝固片(破断チル層)や溶湯酸化膜等の噛み込みが,主因として推察されます.特に,初期凝固片(破断チル層)は,スリーブ内に溶湯を給湯したときに,スリ […]
片状黒鉛の形状はA型が良い,と言われる理由は?
片状黒鉛鋳鉄の機械的性質は黒鉛形状と基地組織に大きく影響されており,「A型黒鉛が良い」と言われています.昔は,A型の方が黒鉛の先端が丸いので,応力集中が少なくなるため機械的性質が良くなるといわれた時期もありました.しか […]
自動車部品では燃費向上のために部品軽量化,特に薄肉化を求められていますが, ダイカスト部品の軽量化を進めるにあたって気を付けることは何でしょうか?
地球環境問題の解決のために自動車の軽量化は大きな課題となっています.従来から適用されているアルミニウム合金ダイカスト部品を軽量化するためには,高強度化と薄肉化が重要となります.もともとダイカストという工法は薄肉製品を得意 […]
マッチプレートとパターンプレートの違い(形式,メリット・デメリット,用途など)は?
一般的に,マッチプレートとパターンプレートは,ともに生型造型に使用する型であり,模型を取付けた定盤(プレート)である.マッチプレートは定盤の両面に模型が取付けてあり,パターンプレートは片面だけに模型が取付けてある.マッ […]
ダイカストで凝固中の溶湯の凝固速度を測りたいのですがどのような方法でやればいいのでしょうか?
実際の鋳物が凝固するときの温度変化を測定することは,ひけ巣などの鋳造欠陥の解決や凝固シミュレーションの確認のために重要な技術です.重力鋳造法や低圧鋳造法などの場合は,金型や中子に応答性の良い熱電対をセットして,凝固過程に […]
アルミニウム合金シリンダブロックでは,FCライナーを使うのが通常の設計ですが,アルミニウム合金だけで造れないでしょうか.
シリンダブロックでは,シリンダの中をピストンが動くため,その表面(ボア表面)には耐摩耗性が必要となります.そのために,アルミニウム合金シリンダブロックでは耐摩耗性の高い鋳鉄のライナー(FCライナー)を用いるのが一般的です […]