溶湯の品質は 化学成分,ガス,介在物,温度で評価されます.減圧凝固法は,溶湯中に含まれる水素ガス量を目視で調べる方法で,目視的な評価として,簡易的に判定可能なため,製造現場において多く用いられます.
方法は,図1に示すように溶湯をステンレス製の容器(るつぼ)に採取し,減圧容器内に設置してから真空ポンプで減圧して凝固させ,冷却後に試料を切断してガス気泡の分布と大きさから水素量を推測します.水素量の合否判定は,図2のようにあらかじめ限度見本を取っておくことで,すぐに判定できるようにしておきます.(『鋳造工学』第88巻第3号掲載)
図 1 図 2