私の職場私の職場では低圧鋳造法を用いてアルミ合金鋳物を製作しています.製作する過程で無機中子を用いていますが,中子に使用する砂の粒度を毎日測定しています.この粒度が粗すぎたり,細かすぎたら中子にどういう影響を与えるのでしょうか?では低圧鋳造法を用いてアルミ合金鋳物を製作しています.製作する過程で無機中子を用いていますが,中子を使用する粒度を毎日測定しています.この粒度が粗すぎたり,細かすぎたら中子にどういう影響を与えるのでしょうか?
中子砂の粒度の管理はふるい分け法を用います.JISでは3メッシュ~270メッシュまでの間の14種のふるいと270メッシュ以下のパン分をあわせて15種類の粒度にわけ,この粒度分布を数字で表示したのが粒度指数です(JIS Z2601-1993).この粒度指数は細粒ほど値が大きくなる特徴を有しています.一般には粒度指数が大きくなると砂型の通気度は悪化します.この為,中子砂の場合,粒度指数が大きいと,通気度悪化による吹かれ,種々のガス欠陥及び,粉塵増加により中子造型時にベントが詰まり中子充填性の悪化,比表面積の増大による強度低下が起こると考えられます.この対策としてバインダー量を増加した場合,製品のガス欠陥,中子崩壊性の悪化が起こります.逆に粒度指数が小さくなると中子の充填性が悪化することによる造型不良,製品面粗度の悪化等が発生します.この為,鋳物砂の管理では粒度指数の測定が重要な管理項目となります.
(『鋳造工学』92巻11号掲載)