Kモールド試験法とは何ですか?
溶湯の品質は 化学成分,ガス,介在物,温度で評価されます.Kモールド法は,溶湯中に含まれる介在物を調べる目的で,破断面観察法として一般に使用される方法です.図1に示すようなアルミニウム製の鋳型に溶湯を鋳込み,凝固させた後に得られた短冊状の試験片をハンマーなどで5~6片に割り,その破面に現れた介在物の数を求める方法です.
図2に介在物の少ない破面と多い破面を示します.評価方法としては,全ての破面に現れた介在物の総数を破面の総数(一片当たり2破面)で除した値を求めます.この値をK値と呼びます.その評価は,表1に示すようにK値によってランクA~Eに分類して行い,鋳造に用いてよい溶湯品質であるかを判定します.
(『鋳造工学』88巻2号掲載)