球状黒鉛鋳鉄の黒鉛粒数や球状化率を測定する際に,15μm以下の小さい黒鉛は無視することになっています(JIS).15μmに決めた根拠は?

球状黒鉛鋳鉄について日本独自の黒鉛形状分類法と黒鉛球状化率の判定方法を定めた 記録が「鋳物40巻(1968)P296」に紹介されています.当時の日本鋳物協会特殊鋳鉄部会の10数回の委員会による審議の結果作成されたものです […]

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非鉄
アルミ材料の特徴としてリサイクルできるということですが,リサイクルの方法にはどのようなものがありますか?

アルミニウムに限らず,ほとんどの金属はリサイクルが可能で,地球環境にやさしい材料といえます.アルミニウムはボーキサイトを原料として,多大な電力を必要とする電解製錬によって製造されます.しかし,アルミニウムスクラップを溶解 […]

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生型からシェル鋳型に変更したところ,バリが増えました.どのように対策したらよろしいでしょうか?

 バリは砂型の寸法精度が悪いと発生します.工法を変更したことにより,砂型の寸法が変化したことが推察されます.特に,シェル鋳型ですと加熱をしているため,造型時に熱変形をして,砂型の寸法が変化し,バリが発生することが懸念され […]

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生型造型において,よく月曜日の朝の砂は暴れると呼ばれるといわれますが,砂自体に何か起こっているのでしょうか?

 生砂造型ラインで『週末から週明けにかけて砂があばれる』と呼ばれることがあります.  週末など稼働時間終了間際ぎりぎりまで注湯した後解枠せずそのままにして操業を終了した場合,週明けのライン稼働開始時に生砂の湿態性質が不安 […]

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非鉄
ダイカスト製品でイヌキ穴の中が引けております.何が原因で何を対策したらよいのでしょうか?

 ダイカストでは鋳抜き穴を形成するために鋳抜きピンを使用します.鋳抜きピンが細い場合や,湯口から流入する溶湯が直接当たる場合,ピンが溶湯で加熱され,ピン回りが最終凝固部になります.そして製品の肉厚が厚い場合に鋳抜き穴に引 […]

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FC(ねずみ鋳鉄)に,お酢などを使用して意図的に錆びさせてその錆を磨き,野菜クズなどを炒めて熱し,油を塗る(熱する・油を塗る工程は何度か行う)と,一度錆びさせたことで油の染込みが良くなって錆びにくくなるという効果は期待できるでしょうか?

「錆びにくくなるという効果」とありますので,最初に南部鉄瓶の防錆法について簡単に説明します.南部鉄瓶のお湯が入る内面の防錆は酸化皮膜で,模様のある外面は漆(うるし)の皮膜で防錆しています.内面の酸化皮膜(黒錆,Fe3O4 […]

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成分分析装置もなく温度計もなかった古い時代に,鋳物師達はどうやって鋳鉄鋳物の溶湯性状を判断したのでしょうか.

昔の鋳鉄鋳物師達は,湯面模様によって溶湯性状を判断したと考えられます.キュポラ鋳鉄溶解では,溶湯性状が良くなるにつれて,湯面模様が笹の葉状から,麻の葉状,亀甲状へと変化していく事が知られています(図1の(a),(b),( […]

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非鉄
マグネシウム合金は不純物が多いと腐食しやすいので,AZ91合金はD規格を使用しておりますが,構内で再溶解してリサイクルできますか?

構内リサイクルですが数点注意して頂ければ十分可能です.外部で行っているリサイクル工程では,フラックスを使用してマグネシウム合金内の酸化物除去を行うと共に再溶解に低下するAl,Mn及びBe成分の補正(添加)と上昇傾向にある […]

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ヨーロッパでは30年前からワイヤー球状化処理が用いられていますが,日本では最近どうなっているのでしょうか?

日本でも近年,鋳鉄の球状化処理のためにワイヤー法が注目を集め,採用,または導入を検討する鋳物工場が増えています.それには下記の理由があると思います. 第一に『処理装置の発展』です.爆発的な球状化処理反応にも耐えうる装置が […]

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実際の鋳物では指向性が取れていてもひけ巣が発生することがあります. ちょうどいい指向性というものはあるのでしょうか?

 凝固時のひけ巣発生の主要因として、溶湯の体積収縮と溶湯に溶け込んだガスが挙げられます。熱は鋳型の内部から外側へと流れることから、鋳型に流入した溶湯は外面が早く凝固し、内側の凝固は遅れることになります。金属は凝固時に数% […]

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