Vol.88 No.7 東海支部「世界鋳造会議(WFC2016)子供いもの教室報告と東海YFE活動案内」

世界鋳造会議(WFC2016)が5月22日~24日に名古屋で開催されました.YFEでは東海支部を中心としてポートメッセなごやで行われた展示会場にて子供いもの教室を開催しました.

今回はその報告を主な話題として東海YFEの活動を紹介いたします.

WFC2016子供いもの教室

子供いもの教室作業風景

 いもの教室に向けた準備は約1年前から始まり,展示部会担当の方々との打ち合わせ,型の製作,会場のレイアウト決め,当日想定のリハーサルなど多くの準備をして当日を迎えました.

 型は今大会ロゴを使用したシャチメダルと,飛行機・クジラ・カメなどの消しゴムより3Dスキャンしたモデルデータから光造形3Dプリンタにより成形するという最新技術を応用したものを用意しました.

 11種類の型から作りたい型を選んでもらい,アルファベットやハートなどのシールを貼って飾り付けをし,OBBサンドを用いた手込めによる鋳型製作をしていただきました.子供達にとっては粘土感覚で砂を込める楽しさと,型を取り外すときの”うまくできたかな”というわくわく感があったようです.低融点合金の注湯,型ばらしはスタッフが行いました.注湯工程では金属が溶けているという普段体験しないことに興味が集まりました.

WFC2016シャチメダルの型(左)と製品(右)

 初日は小学生以下対象で各回24名にて7回実施し,すべての回が満員となりました.2日目・3日目午前は近隣小学校より3年生と4年生を招待し,校長先生・担任の先生も含めて鋳造体験をしていただきました.午後は両日とも,展示会に来場された大人の方が参加しました. そして,3日間で合計550名以上の方に鋳物作りを体験していただき,盛況にて終える事が出来ました.

 アンケートでは大人も含めほぼ全員が楽しかったと回答してくださり,楽しんで帰っていただけた事にスタッフ全員安堵しました.以下に参加者の声をいくつか紹介いたします.

  • 金属がかたまるのがふしぎだった.(幼児)
  • 色いろなシールをはると,うきあがったりするのがはじめてわかりました.これよりもっと,もっとおおきなマンホールもこうやってやるのですごいなぁと思いました.(小3)
  • 初めての砂型で作った体験がとても楽しかった様で,子供の宝物になりました.(保護者)
  • 鋳物関係の仕事をしておりますが,事務職の為,実際にどのような流れで製品ができあがるのかを見たり体験する機会がなく,とてもいい勉強になりました.(鋳造関係者)

東海YFEの活動紹介

 東海YFEでは子供いもの教室の他に今年度は7月1日に工場見学,11月25日にYFEフォーラム,2月17日に技術講習会を予定しています.これらの活動は東海支部のホームページで開催案内と報告をしておりますのでぜひご覧下さい.

 今回の子供いもの教室はWFC準備委員の方々,東海YFE委員が所属されている各社のご協力,全国YFEおよび学生スタッフの手助けがあって開催することができました.最後になりましたが,皆様に感謝いたします.

問い合わせ先

(公社)日本鋳造工学会 東海支部YFE 山田 実
〒501-0495 岐阜県本巣市上真桑2236-2 岐阜工業高等専門学校 TEL: 058-320-1343
E-mail : myamada@gifu-nct.ac.jp