非鉄
アルミダイカストで鋳込み前に金型内に水分(H2O)が残っており、鋳込み時にそれが鋳物に内包されたとします。その場合ガス成分分析機にかけた場合、成分としてはどのように検出されるのでしょうか? ガス成分結果としては「H2,O2,N2,CO,CO2,CH4,C2H4,C2H6」が検出されますが、H2Oが分解されて他の元素と反応するのでしょうか?

工程別に発生原因を見てみます. 給湯 通常使われているチップ潤滑剤は,黒鉛入りの油性のものが多く使われており,この油性の成分が給湯の際にアルミニウム溶湯に触れ,ガス化されます.給湯口で燃える現象を確認できます.このガス化 […]

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研究室レベルでの実験において,鉄系材料を合金化する際に,どのような工夫がありますか? 溶けにくい高融点金属を効率よく溶かす工夫等を知りたいです. なお,黒鉛のように浮上しやすいものは,半紙やアルミホイールに包んで,鋳型底部にセットして溶かすと聞いたことがあります.

鉄系材料を合金化するために添加する元素はFeと比較して融点が高いものが多く,純金属のまま溶湯内に添加すると,酸化性の強い金属は表面に生成する酸化物相により溶解の進行が妨げられ,溶け残りが発生して目標組成に達しないことが起 […]

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非鉄
高真空ダイカスト製品で,T6熱処理後ブリスター不良はほとんどありませんが, 変形不良が大量に発生してしまいます.変形の原因とブリスター不良と変形不良の関係性はあるのでしょうか.

基本的にT6処理を行うことで,製品の材料中では析出相が現れ,F材と比べると微細に製品の寸法が変わります.質問としては,微細な寸法の変化ではなく,変形であるとのことで進めます.また,「T6熱処理後ブリスター不良はほとんどあ […]

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非鉄
近年,軽量化のための材料としてMg-Li合金が挙げられていますが,マグネシウムとリチウムはともに活性な元素であると聞きます.鋳造時や使用時に危険は伴わないのでしょうか.

 マグネシウムとリチウムは,酸化物の標準自由エネルギーが他の実用金属よりも著しく低く,これに主に起因して,大気中においても固相線直下の固体状態から液相の溶融状態(溶湯状態)の場合,大気中の酸素と反応して急激な酸化反応が生 […]

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欧州では中子の無機化とともに,3D プリンタによる鋳型の無機化にも取り組んでいるようですが,課題があるとしたらどのようなことでしょうか?

 砂型用 3D プリンタにおいて,無機バインダによる積層造形は石膏やセメントで実用化されており,小型プリンタでの普及となっています. また、欧州では水ガラス粉末と砂とを混合した砂を積層し,水をインクジェットした後,乾燥工 […]

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焼入焼戻後に硬度が規格に入らなかったり,固溶化後に大補修を行って鋭敏化の恐れがある場合などに再熱処理を行うことがありますが,再熱処理を行うにあたって何かデメリットはあるのでしょうか? また,デメリットがある場合,再熱処理の限度回数は何を基準に考えれば良いでしょうか

材料や組成によって熱処理方法も異なることから,一般的な回答は難しいです.  再熱処理を行うに当たってのデメリットについては,材質にもよりますが,再熱処理は高温に加熱することが多いので酸化や脱炭が起こり,要求される組織や硬 […]

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高真空ダイカスト製品で,T6熱処理後ブリスター不良はほとんどありませんが, 変形不良が大量に発生してしまいます.変形の原因とブリスター不良と変形不良の関係性はあるのでしょうか.

 基本的にT6処理を行うことで,製品の材料中では析出相が現れ,F材と比べると微細に製品の寸法が変わります.質問としては,微細な寸法の変化ではなく,変形であるとのことで進めます.また,「T6熱処理後ブリスター不良はほとんど […]

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光学顕微鏡を用いて明瞭なFe-C系合金組織(フェライト,パーライト,セメンタイト,レイデブライト,マルテンサイト等)を観察するためには,どのような腐食液を用いるとよいのでしょうか?

 Fe-C系合金の組織観察に用いられる代表的な腐食液として,「ナイタール」と「ピクラール」があります.  ナイタールは,1.5mlの硝酸(比重d=1.42g/ml)を100mlのアルコール(メタノール,又はエタノール)に […]

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非鉄
充填完了時のアルミニウム合金溶湯中の酸化物は,溶湯温度が十分高くて(680℃付近),金型側面の型温が高い場合,浮力によりキャビティ上面に集まる以外に温度が高い側面に集まることがあるのでしょうか

 ここで言う酸化物は溶湯酸化物で,保持炉の中で沈降している,あるいは懸濁している塊状の酸化物ではなく,皮膜状の酸化物を示していると考えます.皮膜状酸化物の多くは大気,あるいは燃焼雰囲気と反応して生成したもので,酸化皮膜面 […]

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鋳鋼, 鋳鉄について, 液相線温度よりどれくらい高い温度から鋳込むのが適当ですか.また, 鋳込み温度を液相線直上の温度から高くして行くと, 組織はどう変化していくのですか.

 下にFe-Cの状態図を示します. 例えば, 共晶成分を狙う球状黒鉛鋳鉄の場合は, 大物では1153℃より100℃高い1250±30℃付近を狙います. 小物では, 湯流れ等の関係から液相線より250℃高い1400±30℃ […]

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