自硬性鋳型において,新砂補給率が3%以下とあるのですが,3%を超えると欠陥にどのように影響するのか教えていただきたいと,仮に補給がゼロの場合,どのような鋳造欠陥につながるのか教えていただきたいです.
自硬性鋳型において新砂を添加する理由は, まず集塵機等で集塵されて産廃として処分された砂の不足分を補填するという目的があります.また,新砂添加には,鋳物砂のイグロス,粒度分布, 通気度, 砂強度などの安定化を図る目的も […]
FCDの黒鉛球状化率算出について質問です.JIS G5502では100倍の顕微鏡画像5視野から球状化率を算出することになっていますが,視野の広さについて記載がありません.正しく算出するためには少なくともどれくらいの広さの視野について観察するべきでしょうか?
画像解析装置が普及し,黒鉛球状化率が「金属顕微鏡-CCD(CMOS)カメラ-画像解析ソフト」(画像解析装置)により算出される現状において,今回の質問はシンプルですが重要です. 現行のJIS G5502での黒鉛球状化率 […]
フェライト基地を腐食すると結晶粒界がはっきり見えますが,パーライト基地では粒界が見えづらいのはなぜですか? パーライトは、隣接するセルが融合しているのですか?
片状黒鉛鋳鉄の凝固過程では,共晶凝固が完了するとオーステナイトと黒鉛の混在組織となり,やがて共析変態温度に達するとオーステナイトはパーライトに変態し,常温では片状黒鉛とパーライト基地で構成された組織になります.初晶オー […]
電気炉には高周波,中周波,低周波誘導炉が存在しますが,それぞれの特徴やメリットデメリットは何でしょうか?
高周波・中周波・低周波の違いを考える時に最も基本となるのは,溶湯撹拌力(F)が周波数(f)に反比例するということです.したがって,低周波誘導炉(50/60Hz)は溶湯撹拌力が大きいという特徴を有しています. 低周波炉 […]
引け巣の出ない鋳物合金の開発は可能でしょうか?
なぜ,溶湯は凝固すると引けるのでしょうか?溶湯(液相)から固体(固相)に凝固(変態)する際に,実用合金のほとんどは密度が大きくなりますから,質量が一定ならば収縮しなければなりません.よって,「引け巣の出ない鋳造合金」とは […]
鋳鉄の溶湯は,金属なのに固まると非金属の黒鉛が出てきます.どうしてなのか教えてください.
鋳鉄は,鉄(Fe)と炭素(C)の合金であることはご了解のことと思います.このような合金は,溶媒(鋳鉄の場合は鉄)中に溶質(この場合炭素)が溶け込んでいると,溶媒の凝固温度が低下することがあります.さらに鉄の原子の結合(金 […]
ダクタイルはFCにくらべて,なぜ,ひけやすいのでしょうか
鋳鋼やアルミニウムなどは,凝固収縮を補うために大きな押湯を必要とします.しかし,鋳鉄では黒鉛晶出による体積の増加があるので,基地(鉄)が凝固時に収縮しても,それを上回る程度の膨張があって,そのためにひけがない,あるいは発 […]
亜共晶組成の方がチル化しやすいのですか?
まず,鋳鉄の溶湯は,塩水(水と塩)や砂糖水(水と砂糖)と同じような溶液である.鋳鉄の場合は高温の鉄(液体)と含有成分(C,Si,Mnなど)になる.ここでは炭素が液体の鉄の中に溶け込んでいる1500℃の溶液が凝固するまで […]
亜鉛合金のホットチャンバーダイカストマシンに取り付けられているノズルに関して質問です.連続稼働時間が長くなるにつれて,ノズル先端が詰まってしまい(流路を塞いでしまい)最終的には射出不良になってしまいます.ホットチャンバーダイカストマシンにおけるノズル詰まりのメカニズム及び対策(ノズルの形状,表面処理など)をご教示頂きたいです.
ホットチャンバーマシンのノズル詰まりは,大変難しい問題です.必ずしも明確になっていないようです. ノズル詰まりには,次の3種類があると考えられます. 1つ目は,ノズル先端の凝固による詰まりです.これは,ノズル温度が様 […]
私の職場私の職場では低圧鋳造法を用いてアルミ合金鋳物を製作しています.製作する過程で無機中子を用いていますが,中子に使用する砂の粒度を毎日測定しています.この粒度が粗すぎたり,細かすぎたら中子にどういう影響を与えるのでしょうか?では低圧鋳造法を用いてアルミ合金鋳物を製作しています.製作する過程で無機中子を用いていますが,中子を使用する粒度を毎日測定しています.この粒度が粗すぎたり,細かすぎたら中子にどういう影響を与えるのでしょうか?
中子砂の粒度の管理はふるい分け法を用います.JISでは3メッシュ~270メッシュまでの間の14種のふるいと270メッシュ以下のパン分をあわせて15種類の粒度にわけ,この粒度分布を数字で表示したのが粒度指数です(JIS Z […]