片状黒鉛の形状はA型が良い,と言われる理由は?

 片状黒鉛鋳鉄の機械的性質は黒鉛形状と基地組織に大きく影響されており,「A型黒鉛が良い」と言われています.昔は,A型の方が黒鉛の先端が丸いので,応力集中が少なくなるため機械的性質が良くなるといわれた時期もありました.しか […]

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FCD材の疲労試験において,回転曲げと平面曲げの疲労限度はほぼ同じ値でしょうか?もし,異なるのであればどちらの値が高く示し,それはなぜでしょうか?

回転曲げ疲労試験とは,一定の曲げモーメントを作用させた丸棒を回転させ,試験片平行部の表面に繰返し,曲げ応力を負荷させる疲労試験です.また,平面曲げ疲労試験とは,平板試験片に繰返し曲げ応力を負荷する疲労試験のことです.どち […]

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チャンキー黒鉛は,凝固時間が長い厚肉鋳物の最終凝固部に生成されることが一般的に知られている.更に溶湯処理剤(球状化剤や接種剤)を構成するCa,Si,Ce,Niなどの元素がチャンキー黒鉛の生成に影響を与えると報告されている. 一方,数kg~十数kgの小物鋳造現場での経験では、チャンキー黒鉛が出やすい製品において,注湯温度が高いより低い時の方が発生しやすい.これは,厚肉大物球状黒鉛品と真逆になると思われますが何故でしょうか?

注湯温度の影響に関しては,一般的に高温注湯の方がチャンキー黒鉛出やすいことが知られています1).厚肉大物品に於いて低い注湯温度の方が出やすいとの知見は殆どありません.だからと言って,貴殿の質問を否定することも出来ません. […]

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現場的にBa-Ca-Si系二次(注湯流用)接種剤を多めに使用すると,チャンキー黒鉛が生じやすくなるのは何故でしょうか? また,同一鋳物部位においてチャンキー黒鉛が出やすくなるとその部位には引けが小さくなる傾向があるが,それはなぜでしょうか?

ご質問の内容には,鋳物のサイズ,化学組成など具体性が無いので一概に言えませんが,チャンキー黒鉛と言ってよいかどうか分かりません.Ba-Ca-Si系接種剤は、その化学組成からするとFe70Siに比べて溶湯に融け込みづらいも […]

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鋳鉄を鋳肌のまま使用する場合と表面仕上げを施した場合では,強度にどれほどの差がありますか?

鋳鉄の鋳肌には砂との焼付きによる黒皮酸化層や表面での欠陥(巣や介在物,あるいは異常組織)などが存在します.さらに鋳肌の表面粗さは不均一であり,その凹凸が著しい場合には応力集中による影響を考える必要もあります.引張強さはそ […]

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残留Mgが低いFCD溶湯を丸棒試験片(例えば、直径φ15,30mm)に鋳込んだとき、球状化率が高い部分と低い部分が図1のように何層ものリング状に分布するのは何故でしょうか?

 図1    丸棒試験片にリング状に破面の色が何層も見える現象は,その丸棒試験片を得る条件が関係し,例えば注湯温度や解枠後の冷却条件(基地組織への影響)がばらつくことも一因です.FCDのパーライトとフェライトが […]

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回転曲げ疲労試験により得たS-N曲線において,FCD700材で鋳放し材よりも熱処理材の方が傾きが立っているのは何故でしょうか

 FCD700材を熱処理すると引張強さ,硬さが向上する様に静的機械的性質が上昇します.しかし,伸びや絞りといった延性特性は低下します.これはFCD700材の鋳放し材がフェライト組織とパーライト組織の二相組織であるのに対し […]

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オーステンパ球状黒鉛鋳鉄は強度に優れているそうですが,大型の機械部品にあまり用いられていないのはなぜですか?

 「オーステンパ球状黒鉛鋳鉄」とは,特殊な熱処理で基地組織をベイナイトにすることにより,高靱性を持たせた高級鋳鉄です.一般的に,ADI(Austempered Ductile Iron)と呼んでいます.このADIは,一般 […]

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球状黒鉛鋳鉄は構造材として何℃まで使用可能でしょうか?球状黒鉛鋳鉄の温度変化に伴う強度について教えて下さい.

 球状黒鉛鋳鉄の温度変化に伴う強度の変化ですが,室温以下の低温では脆化現象を引き起こす事により,引張強さ及び耐力は増加し,伸びは低下します.一方,高温側では約200℃付近までは引張強さは概ね室温と同定度の強度を示しますが […]

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鋳鉄特有の鋳造欠陥にはどんなものがありますか? どのような機構で発生し,どの程度の大きさになりますか? また,発生しやすい部位を教えて下さい.

日本鋳造工学会編「鋳造欠陥とその対策」では,鋳造欠陥を発生箇所や原因により,A)寸法・形状不良,B)ひけ巣,C)ガス欠陥,D)割れ,E)介在物,F)外観不良,G)中子不良,H)鋳肌不良,I )組織不良,J)破面不良,K) […]

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