この一年は、新型コロナウイルス感染症への措置が緩和され、様々なイベントが開催される年度となりました。2023年度のYFE活動を振り返り、ご報告いたします.

2023年度は、新型コロナウイルス感染症拡大前の下記を取り戻すように、様々なイベントが実地されました。ここでは、その中のYFE大会、学生のための鋳造法案勉強会、各支部の活動の一部をご紹介いたします。

〇YFE大会の開催

本年度は、近畿大学(ハイブリット形式)で行われた第181回全国講演大会にて YFE 大会を開催しました。第一部では,若手技術者や鋳造技士の方々が今後の役に立つ知識を身に付ける場を提供することを目的に、YFE 勉強会として、EBSD の基礎、XRD の基礎に関する講演が行われました.多くの方が興味を持ち聴講のために足を運んでくれていました。この企画は、若手育成のために今後も継続的に実施したいと思っており、2024年5月に開催される第183回全国講演大会でのYFE 大会では、CAEの講演を企画しております。ご興味のある方は是非ご参加ください。
第二部では、日下賞受賞者記念講演および新東工業鋳造技術研究奨励講演が行われました。このセクションでは、立ち見が出るほど多くの方が聴講に来ており、受賞された皆様の研究内容の優秀性を感じると共に,今後の若手技術者の活躍を期待するものとなりました。

〇学生のための鋳造法案勉強会

図1 学生のための鋳造法案勉強会の発表会後の記念撮影発表会はハイブリッド開催

「鋳物コンテスト」,「鋳造方案勉強会」と名前や内容を変えながらも、学生の皆さんに鋳造方案を考えるところから実際の鋳造までの一連の流れを実体験し,鋳造の面白さや奥深さを学んでもらうための企画を例年実施しております。本年度も鋳造方案勉強会を開催し、12校もの大学,高等専門学校の学生の皆さんが参加してくれました。中には鋳造自体が初めてという学生の方もいましたが,皆さんそれぞれが品質やコストなどをしっかり考え,鋳造シミュレーションを用いて鋳造方案を設計し、実鋳造に立ち会っていました。最後には、自分たちの体験を発表して、今後どのようなことをすればもっと良い鋳物が作製できるかも考えており、学生の皆さんの意欲的な姿が印象的でした。前述した第183回全国講演大会に実施されるYFE 大会で、この鋳造方案勉強会の学生さんの発表が企画されており、聴講が可能です。是非,足を運んで頂ければ幸いです。

〇各支部の活動:子供いもの教室

図2 子供鋳物教室の様子(関東支部)

本年度は、多くの支部で子供いもの教室が実施されました。コロナ明けということもあってか、各地イベントで多くの参加者の報告がされており、九州支部の中学生のためのイベントでは約240名,北陸支部の子供たちのイベントでは約480名など、驚くような参加人数となっておりました。これからを担う子供たちに鋳造を知り、興味を持ってもらえることは何よりも嬉しいことだと思います。これからも子供たちに,鋳造の面白さを伝えるべく、各支部で実施していきたいと思っております。

 

 

最後になりますが、常日頃YFE活動にご協力いただいている皆様に感謝申し上げます。YFE委員会一同、これからも若い力を育てるコンテンツを企画、実施し、鋳造業をさらに発展させることに貢献していく所存です。

 

連絡先
(公社)日本鋳造工学会 北陸支部YFE
株式会社高岡製作所 奈部潤弥
〒933-0351 富山県高岡市四日市123-14
TEL:0766-31-5455
E-mail:nabe-junya(at)takaoka-ss.co.jp
*(at)を@に変えて送信ください.