Vol.93No.7 関西支部YFE初のオンラインイベント
「YFE勉強会~いまさら聞けない加工の基本~」
関西支部YFEでは,鋳造および周辺分野の企業・施設を訪問し,知識や技術を学び,知見を広める自己研鑽活動を行ってきました.しかしながら,新型コロナウイルス感染症の感染拡大により訪問を断念せざるを得ない状況です.そのような中で,関西支部YFE初となるオンラインイベント「YFE勉強会~いまさら聞けない加工の基本~」を開催いたしましたのでご報告いたします.
○YFE勉強会で何をしたの?
これまでの現場を見て学ぶイベントではなく,座学で基本を振り返るイベントです.当初は2020年12月に対面かつ参加者を支部内で募集というイベントでしたが,2月にWEB開催へと変更となってしまいました.このとき,鋳造工学会ホームページにある「YFE行事案内」の掲載第1号になろうと考え,参加者を全国から募集することにいたしました.募集案内を発信してから参加申込期限まで短期間しかなく,鋳造工学誌上で会告もできませんでしたが,他支部からのご参加を含めて27名にお集まりいただけました.
今回のテーマは「いまさら聞けない加工の基本」であり,鋳造にとって無くてはならない加工技術の入門レベルとしました.加工技術は,例えば製品から湯道を切断といった比較的簡易な場合から金型製作のように難易度の高い場合まで,様々な場面で用いられています.本勉強会では切削加工,放電加工そしてレーザ加工を取り上げました.また,参加者の負担を軽減するため,講演時間を質疑応答含めて各40分に設定しました.
①切削加工: 切削のメカニズムから始まり,良好な加工のためには工具や条件の選定が非常に大事というお話しなど.
②放電加工: 放電加工の原理からそのメリット,また特に電極に関する最近の研究開発動向など.
③レーザ加工: レーザとはそもそも何かから始まり,切断・溶接など何処に利用されているかの事例など.
後日,講演者へ多くの質問が届いたことから,基本を振り返って見直してみる良い機会になったのではと感じています.
○今後も開催するの?
鋳物を取り巻く技術分野は多岐にわたります.このような入門レベルの座学を聞きたいとの需要があると見込んで,今年度もテーマを変えての開催を検討しています.全国からの参加をお待ちしております.
最後に,お忙しいにも関わらずYFE勉強会にご協力頂きました(地独)大阪産業技術研究所の川村誠 研究員(切削加工),柳田大祐 主任研究員(放電加工)そして山口拓人 主任研究員(レーザ加工)には,この場をお借りして改めて感謝申し上げます.
連絡先
(公社)日本鋳造工学会 関西支部YFE
地方独立行政法人大阪産業技術研究所 柴田 顕弘
〒594-1157 大阪府和泉市あゆみ野2丁目7番地1
TEL:0725-51-2525(総合受付)
E-Mail:ShibataA(at)tri-osaka.jp
*(at)を@に変えて送信ください.