Vol.92No.10 東北支部YFEの活動紹介

今回のYFEだよりは東北支部より,昨年度末に開催された第27回東北支部YFE大会と,本年度の活動内容についてご紹介いたします.

○第27回東北支部YFE大会

昨年度の東北支部YFE大会は,秋田市にて「公設試験研究機関(公設試)との繋がり」をテーマに開催されました.内容は以下のとおりです.

開催日:2019年1月16日,17日
講演件数:7件,参加者35名
1) 純銅鋳物の鋳肌近傍の健全性に及ぼす砂型材質の影響   秋田大学 後藤育壮氏
2)   陽極酸化処理層を有するAl試験片を用いたアルマイトの引張特性評価  秋田大学 福地孝平氏
3)   鋳仕上工数削減を目的とした鋳造シミュレーションの活用事例 ㈱東北機械製作 吉川 裕亮氏
4)   公設試との連携    ㈱小西鋳造 小西英理子氏
5)   非接触三次元デジタイザーの活用事例   合同会社桜研 黒木 恵氏
6)   ベルモデルの型づくりからのものづくりへの展開   ㈲ベルモデル 菊池孝一氏
7)   公設試における金属・鋳造関連技術の現状   秋田県産業技術センター 黒沢憲吾氏

図1 講演会の様子

  講演会では,新たな試みとして研究発表(30分)と事例発表(20分)の2つの形式を設けました.事例発表の時間を短くしたことで,基礎・応用研究から現場事例まで,幅広い内容について例年よりも多くの大学・企業の方々に講演いただきました.研究発表では,非鉄材料の変形特性およびその評価技術に関する研究成果を,事例発表では,試作開発に関する最新技術の活用事例について紹介いただきました.懇親会でも議論は尽きず,人や技術の新しい繋がりもできたようで大変有意義な会となりました.

  見学会では,前大会で要望があった秋田県産業技術センターを見学しました.

図2 鋳型プリンタ見学の様子

東北の公設試では隣県と連携した研究および企業支援を行った例が多く,内容を紹介いただきました.設備見学では,鋳造技術関連の設備を見学し,利用時の注意点などを踏まえて活用方法を紹介していただきました.参加者の中には鋳型3Dプリンタの使用経験者が多く,開発コストを低減できる反面,量産の場合と考え方が異なる場合があることなど,見学会でも様々な議論がなされました.

 例年よりも遅い開催となってしまいましたが,天候にも恵まれ,東北各地から多数参加いただきました.この場を借りてお礼申し上げます.

〇ものづくりプロジェクト(秋田県産業技術センター主催)

 本プロジェクトは,工業高校専攻科の学生を対象に金型技術と鋳造技術の2部構成で毎年実施しております.本年度は鋳造技術に関する講習を9月11日に実施しました.参加した4名の学生には,3D-CADでモデリングしたデータを活用して,箸置きなどを鋳造してもらいました.また,3Dデータを用いた鋳造シミュレーションや試作,検査などに関連する最新技術を紹介しました.

 コロナ禍で大変な状況ではありますが,新しい技術の普及によって働き方が大きく変わろうとしています.東北支部YFEもコロナウィルスに負けず,新しい時代の鋳造業界を担うべく活動を続けて参ります.今後のイベントの情報などは,東北支部ホームページをご確認ください.

 

連絡先

(公社)日本鋳造工学会 東北支部YFE
 黒沢 憲吾
 〒010-1623 秋田県秋田市新屋字砂奴寄4-11
 秋田県産業技術センター
  E-mail: kengo(a)aitc.pref.akita.jp *(a)を@に変えてください.