Vol.94No.5 YFE活動 北海道支部YFE活動の紹介

 北海道支部YFEでは,リモートものづくり教室,理系学生応援プロジェクトを実施しましたのでご報告致します

○小中学生向けリモートものづくり教室

 コロナ禍のため,多くのイベントが中止となる中,2021年1月9日にZoomを利用したリモートものづくり教室を実施しました.事前にチラシの配布,ホームページ開設・公開,新聞での告知を済ませ,ホームページ上で参加者の募集を行いました.多数の応募者があったため,厳正なる抽選のもと,当選者にメールにて連絡しました.実施日(2021年1月9日)までに当日使用する鋳造キット(模型,木枠,砂など)およびZoomへのアクセス方法を送付し,当日を迎えました.当日は,大きな問題もなく,参加者とオンラインでやり取りし,滞りなく終えることができました.いつもなら,北海道ではお馴染みの市町村マークであるカントリーサインづくりですが,今回は病魔退散を祈願して「アマビエ」づくりです.作り方の説明は外付けのWebカメラと書画カメラ(手元を映す)の切替を行いながら進めました.製作した砂型は,鋳造キット送付で使用した段ボールに入れて,大学に返送してもらいました.直接,金属を流し込むところは見られませんが,画面越しに食い入る様に見ていました.後日,参加者から返送された砂型にホワイトメタルを流し込み,アマビエのペーパーウェイト(文鎮)をお送りしました.子供たちは大変楽しそうでしたが,親御さんは,ご自宅の床や絨毯に落ちた砂の後片付けに苦労されたことと思います…….

図 リモートものづくりの様子

 

〇第178回全国講演大会&The 12th International Symposium on the Science and Processing of Cast Iron (SPCI-XII)

 第178回全国講演大会は北海道支部が担当し,令和3年11月5日(金)~8日(月)の4日間にわたって,室蘭工業大学を主会場として鋳造工学会初のハイブリット開催となりました.準備期間の大半が緊急事態宣言下であり,Zoomでの打合せやメールでのやり取りがメインとなり,会場担当のYFEメンバーはほぼぶっつけ本番となりましたが,概ねトラブルなく進められたと思います.また,講演会場近くで,日本古来の方法で砂鉄と木炭から鉄を造る「たたら製鉄」の実演が行われましたが,お気づきになられましたでしょうか?
 SPCI-XIIは,令和3年11月9日(火)~12日(金)の日程で日本鋳造工学会会長の清水一道教授(室蘭工業大学)が組織委員長を務め,日本鋳造工学会の支援を受けながら北海道室蘭市内にある「きらん(室蘭市生涯学習センター)」で開催されました.全国大会と同様に対面形式とWeb形式のハイブリッド開催のため,イベント変更を余儀なくされ,北海道支部YFEとしてポスターセッションを開催しました.学生により7件の発表が行われました.
 全国講演大会,SPCI-XIIともに本誌94巻2号・3号に開催報告が出ておりますので詳細につきしては,そちらをご覧いただければ幸いです.

 コロナ禍の開催となりましたが,多くの方々に室蘭にお越しいただき,また両大会が成功裡に終わりましたことに御礼申し上げます.

〇おわりに
 今後も「ものづくり教室」の活動を一層広めていき,その充実と発展に向けて,これまでの経験と成果を活かして鋳造の広報に努めて参ります.
 最後に,今年度こそは北海道鋳造技士会と連携して若手技術者に対する研修会を開催したいと思っております.

 

連絡先

(公社)日本鋳造工学会 北海道支部YFE
室蘭工業大学 楠本 賢太
〒050-8585 北海道室蘭市水元町27-1
TEL:0143-46-5952
E-Mail:kusumoto(at)mmm.muroran-it.ac.jp
*(at)を@に変えて送信ください.