今月は,関東支部で初めての試みとなる支部講演会での学生発表についての模様をご報告致します.

支部講演会での学生発表

講演発表後の懇親会で,日本ルツボ株式会社・代表取締役会長・岡田民雄氏と一緒に記念撮影.

 日本鋳造工学会・関東支部・研究委員会から12月の支部講演をYFE委員会との共催で行ってはどうかとの依頼がありました.講演及び共催の目的としては,

  • 講演を通じて,学生の人材育成に貢献すること.
  • 学生の鋳造工学会,鋳造の業界への交流.
  • 講演を通して他大学の学生および教員との交流.

などがあげられます.

 今回,第1回講演会として講演依頼をしたところ,早稲田大学大学院・総合機械工学専攻・博士課程2年の松下彬さん,東京工業大学大学院・理工学研究科・材料工学専攻・博士課程1年の高山雄介さん,東京都市大学大学院・工学研究科・機械工学専攻・修士課程2年 の長谷川真也さんの3名に快諾して頂きました.急なお願いにもかかわらず,約35分間の講演発表および質疑応答に対応して頂きました.

 当日の各氏のテーマ(講演発表順)を下記に示します.いずれも鋳造工学会会員には大変興味あるテーマでありました.

  • 球状黒鉛鋳鉄の疲労亀裂進展特性に及ぼす荷重繰返し周波数の影響   長谷川真也さん
  • タンデム式縦型高速双ロールキャスト法によるアルミニウム合金クラッド材製造における現状と今後の課題  高山雄介さん
  • ビスマス青銅の金型鋳造におけるFEMを用いた割れ予測   松下彬さん

 3名ともに落ち着いて,時間をかけて丁寧に研究内容を説明しておりました.質疑応答の時間では,会員諸氏より多くの質問やコメント,アドバイスが飛び交い活発な議論が行われました.3名とも質疑応答に対して適切に回答し,各々のテーマが自分の中できちんと整理されているように感じました.

 講演会終了後に行われた懇親会でも,発表者の学生に対し諸先輩方からさらなる質問やアドバイスをもらったり,学生同士でも互いにコメントし合ったりするなど,活発な交流が行われていたようでした.今回の12月の支部講演は,初めての試みでしたが,講演された大学院生だけでなく,関東支部会員にとっても学術的分野での鋳造技術を知る上で有意義な試みであり,今後も関東支部における学生講演を通じて,会員相互の理解と支部のさらなる活性化に努めていきたいと考えております.

問い合わせ先

(公社)日本鋳造工学会関東支部 白木 尚人
〒158-8557 東京都世田谷区玉堤1-28-1 TEL:03-5707-0104 内線2584
E-Mail:nshiraki@tcu.ac.jp