今月のYFEだよりは九州支部からです.

今回は,九州支部で最近行われた活動のいくつかを紹介します.

YFE勉強会

勉強会の様子

 九州支部ではYFE単独で研究会や勉強会を開催することが難しいことから,毎年,九州支部総会及び講演大会開催時に若手研究者やエンジニアの方々に発表をして頂き勉強会としています.

 今年度4月に行われた講演は,日之出水道機器(株)梅谷拓郎氏でした.梅谷氏は今年度日本鋳造学会で日下賞,昨年度は九州支部の若手研究奨励賞等を受賞されており,また,九州支部におけるYFE活動でも積極的に参加し,活躍されています.今回はご自身が取り組んでおられる県k封を発表されました.多くの参加者にとって大変興味深いテーマであったようで,活発な質疑応答が行われました.

講演会後の交流会でも,学生からYFE世代,年配の方まで多くの方が参加され,鋳物の話だけでなく様々な話題で盛り上がっており,有意義な交流が行われたと思われます.

九大オープンキャンパスで鋳造教室

ミニ鋳物教室の様子

 昨年8月2日に九州大学でオープンキャンパスが行われました.高校生を対象としたイベントですが,その中で九州大学の宮原先生と大学生が主となって「鋳造によるキャラクターづくり」としてミニ鋳物教室を開催しました.

 高校生は九州内各県から,小学生は福岡市内から集まり,100名を超える参加者に対して,鋳造についての座学及び鋳物作り体験を行いました.小学生には簡単に社会と鋳物のつながり,高校生には本格的に結晶成長や凝固組織について説明し,その後,錫合金とBBサンド鋳型を用いた鋳造体験を行いました.やはり溶融金属が流れていく様子は珍しく,参加者から驚きの声が多く聞かれました.

 高校生からは,凝固途中の製品表面に観察されるデンドライト組織や凝固完了後のひけ巣についての質問が多くみられました.一方,小学生は貝殻の細かい模様が転写されることを不思議に感じるようで,説明終了後もしばらく展示作品と自身の作品と見比べ,モノづくりの楽しさを無意識に感じているように思われました.

最後に

 YFE 九州では今後もっと積極的な活動ができればと考えております.九州地区の自称Young Foundry Engineersの皆さん,こんな企画して欲しいなどのご意見や積極的な参加をお待ちしております.

連絡先

(公社)日本鋳造工学会九州支部YFE 山本 郁
〒830-8555 福岡県久留米市小森野1−1−1 久留米工業高等専門学校
yamamoto@kurume-nct.ac.jp