非鉄
アルミニウム合金ダイカストの材料強度を左右する因子にはどんなものがあるのでしょうか?

アルミニウム合金ダイカストの材料強度は,鋳造欠陥の存在,凝固組織の大きさ,材料成分の影響を受けます. 特に鋳造欠陥による材料強度への影響は大きく要求品質に強度要件がある製品の製造では,鋳造欠陥をなくす工程検討が必要になり […]

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黒鉛はなぜ球状,CV,片状になるのですか?

鋳鉄中に現れる黒鉛は,六方晶系の結晶構造(六角形)です.片状黒鉛は黒鉛結晶のプリズム面方向(六角形の各辺が連なる方向,a軸方向)に成長した黒鉛で,基底面方向(六角形の面,c軸方向)放射線状に積層した黒鉛が球状黒鉛(六角形 […]

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共通
接種量が多い場合,引け巣が増大するといわれていますが,どの様なメカニズムにより増大するのでしょうか?

 『接種量が多いとひけ巣が増大する』とは一概に言えません.言えるのは,①FeSi系接種剤から核生成物質がSiと共に添加されるので,②黒鉛化(溶鉄に溶解している炭素は晶出して黒鉛になる)が一挙に進みます.すると鋳鉄の場合, […]

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球状黒鉛鋳鉄の回転曲げ疲労試験と軸荷重疲労試験の試験結果に差がみられました.その理由について教えてください.

回転曲げ疲労試験とは,一定の曲げモーメントを作用させた丸棒を回転させ,試験片平行部の表面に繰返し応力を負荷させる疲労試験です.また,軸荷重疲労試験とは,試験部の断面上のどの点においても単軸の引張圧縮状態になる様に繰返し負 […]

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鉄-炭素2元平衡状態図は常温で基地組織はフェライトなのに,なぜパーライトが出るのですか?

確かに熱力学平衡状態では,室温でフェライトと黒鉛になります.しかし質問にあるように,実際の鋳鉄鋳物ではねずみ鋳鉄に代表されるようにフェライトとセメンタイトの層状組織であるパーライトが基地組織中に生成します.パーライトが出 […]

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チャンキー黒鉛をなくす方法についてお教えください.

もちろん黒鉛粒数を増せばチャンキーはなくなるのですが, 実際の大物製品ではそれほど黒鉛粒数を増すことは出来ないので, 現実的にはSb(アンチモン)を使ってチャンキー黒鉛を止めている会社が多いようです. RE(レアース)の […]

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黒鉛球状化率とは何物なのでしょうか? 球状黒鉛鋳鉄品のJIS G 5502に示されている測定法と評価基準の一つなのですが,物理的にどんな意味合いがあるのでしょうか?教えてください.

鋳鉄とは,片状黒鉛,CV黒鉛,球状黒鉛などの黒鉛(非金属)が鋼の中に3次元に分散している自然に出来た複合材料です.そしてどの形状の黒鉛が存在するかにより,機械的性質(引張強さ伸びなど)や物理的性質(熱伝導度,ヤング率,減 […]

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鋳鉄は,生産性の良い金型をあまり使わないのはなぜですか?

鉄には非鉄や鋼とは異なり,チル化という問題があります.これが,金型をあまり用いない最大の原因です. 鋳鉄は,ジキルとハイド氏のように黒鉛が出るタイ プ(片状黒鉛や球状黒鉛鋳鉄)とチルと言って黒鉛が析出しない硬くて脆いタイ […]

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球状黒鉛鋳鉄の引張試験用供試材は,JISG5502では,「鋳込みの終わり近くに鋳造する」と記載されています.しかし,実際の鋳込みは,製品等により時間がばらついて,結果として安定的な試験結果が出ません.そうならないようにするためには,(フェイディングを見越して)予めMgを高めにする等の工夫をした方がよいのでしょうか? また弊社では,ほとんどの場合(客先立ち会い等含めて),試験片は球状化処理直後に採取していますが,それは厳密には正しくないやりかたでしょうか?

球状化処理後,注湯までに長時間経過した鋳鉄溶湯では,球状化不良やチルの発生などの問題が生じます. 良好な球状黒鉛鋳鉄を得るための溶湯処理条件は,球 状化剤の粒度や添加量,溶湯の量,処理温度などの諸条件により変動しますが, […]

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片状黒鉛鋳鉄の引張りと圧縮の機械的特性は,どう違いますか?また,疲労試験において圧縮成分を含む試験を行った場合(応力比R<0),注意するべき点はありますか?

引張強さは鋳鉄の材質を表わす目安となっていることはご存じかと思います. JIS G 5501ではねずみ鋳鉄(片状黒鉛鋳鉄)の引張強さは,100〜350MPaとなっています. 圧縮試験は引張試験ほど頻繁には行われませんが, […]

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