関西支部YFEでは,昨年に引き続き高校生を対象とした鋳物教室ならびに大学生・院生,40歳以下の正会員およびYFEメンバーを対象とした工場見学会を開催しました.本稿ではこれらの活動内容とその成果についてご報告いたします.
関西支部YFEでは,高校生に鋳物の魅力を伝える活動として,鋳物教室を継続的に開催してまいりました.加えて,就職活動を控える大学3年生や大学院1年生に鋳造業界への関心を深めていただくことを目的として,令和7年度は阪神内燃機工業株式会社様のご協力のもと工場見学会を実施しました.

図1 鋳物教室で完成した鋳造品
○高校生鋳物教室
(令和7年12月12日)関西支部では,5年にわたり大阪府立城東工科高等学校のこしき炉の実習応援を行ってきました.本年の生徒7名は,同校のこしき炉を用いてこれまで行ってきた鋳鉄の溶解経験を活かし,電気系の実習で出てくる電線の廃材を用いて初めて銅合金の溶解に挑戦しました.今回,関西支部から現地でのサポートはかないませんでしたが,無事に出湯することができ,古銭を模した鋳型に注湯出来たとのことです.そして,株式会社三共合金鋳造所様のご協力のもと,実際の鋳造工場での鋳物教室に臨みました.アルカリフェノールCO2鋳型の造型に始まり,50kg高周波誘導炉で溶解した鋳鉄溶湯の鋳込み,そして解枠までの一連の工程を体験し,こしき炉実習での経験も相まって,生徒それぞれの個性が光る鋳物を完成させました.ご指導・ご協力を賜りました関西支部有志の皆様ならびに株式会社三共合金鋳造所の皆様に,厚く御礼申し上げます.
○工場見学会(令和8年3月6日)
本見学会は,学生と企業をつなぐ交流の場を提供するとともに,次代の鋳造業界を支える若手技術者の育成・確保を狙いとして開催を続けてまいりました.令和7年度は学生1名,正会員とYFEから10名が参加し,阪神内燃機工業株式会社様の玉津工場を見学させていただきました.同工場では,自社設計による船舶用エンジン向けの鋳造品(1kg~15ton)を主力製品として製造しており,環境への配慮に加え,従業員の安全・健康管理にも積極的に取り組まれています.大型かつ量産のものづくりに触れる機会は学生にとって大きな刺激となり,同工場の先進的な取り組みは正会員・YFEにとっても学びの多いものでした.ご多用のなか貴重な見学の機会を賜りました同工場の皆様に,心より感謝申し上げます.

図2 工場見学会参加者の集合写真
○おわりに
関西支部YFEでは,これからも学生の皆様に鋳造業界の魅力とものづくりの奥深さを感じていただける鋳物教室や工場見学会を企画してまいります.あわせて,若手技術者が互いに研鑽し合える場としても実り多い活動となるよう,創意工夫を重ねてまいる所存です.
連絡先
(公社)日本鋳造工学会 関西支部YFE
株式会社神戸製鋼所 高川 優作
〒651-2271 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号
TEL:078-992-5641
E-Mail:takagawa.yusaku(at)kobelco.com*(at)を@に変換してください.
